

102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.671
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価② ◇ 「畑の肉」と呼ばれる理由──大豆は植物の中でも特別な存在 大豆の魅力を知ると、自然と食事に取り入れたくなります。 まず注目したいのは、大豆に豊富に含まれる栄養素や機能性成分です。 大豆が「畑の肉」と呼ばれるのは、植物性食品の中でも特にたんぱく質が豊富だからです。 たんぱく質は筋肉や骨、皮膚など身体の材料となり、修復や維持に欠かせない大切な栄養素です。 大豆のたんぱく質は、9種類の必須アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジン)のバランスを評価する「アミノ酸スコア」で満点の100。 これは、大豆が“良質なたんぱく質”とされる大きな理由です。 また、食事の組み立て方を示す「食事バランスガイド」では、肉・魚・卵と同じく大豆料理も主菜に分類されています。 植物性でありながら、動物性食品と同等に評価されていることがわかります。 一方で、必須アミノ酸の消化吸収率まで考慮する新しい指標「DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)」を


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.670
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価① 味噌、納豆、醤油──日本人が昔から親しんできた発酵食品の中心には、いつも大豆があります。 大豆はもともと栄養満点ですが、発酵によってその力は“別次元”へ。 微生物が大豆を分解し、新たな健康成分を生み出すことで、身体にうれしい効果がぐっと高まります。 このシリーズでは、大豆が発酵でどう変わるのか、そしてどんな場面で摂るとより健康に役立つのかを、楽しく深掘りしていきます。 ◇広がる大豆ブーム──新商品から国の政策まで動き出す 近年、大豆をめぐる動きはますます活発です。 食品メーカーは従来の食べ方にとどまらず、フジッコの「ダイズライス」や「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」、アサヒコの「豆腐バー」、キッコーマンの「大豆麺」など、新しいスタイルの大豆食品を次々と生み出しています。 さらに、大豆由来の代替ミートを開発する企業も増え、食の選択肢は大きく広がっています。 国も大豆の可能性に注目し、国産大豆の生産拡大を目指しています。「食料・農業・農村基本計画」では、生産量を2023年の26万トンから2030


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.669
目についた論文から紹介です ◇女性は“特定の糖”をとり過ぎると認知症リスクが上昇する可能性:英国17万人データの大規模分析( J Prev Alzheimers Dis. 2025 Nov; 12(9): 100311. ) 英国の大規模研究(UK Biobank 2006年から2010年にかけて英国で37~73歳の50万人以上の参加者からデータを収集し、現在も進行中の大規模なコホート研究。 )に参加した約17万人のデータを分析した結果、特定の種類の糖類を多く摂取している女性では、認知症の発症リスクが高まる可能性が示されました。 糖類の過剰摂取は、心血管疾患や代謝異常、慢性炎症などと関連することが知られていますが、 **「どの種類の糖がリスクと関係するのか」**については、これまで十分に検討されていませんでした。 この研究では、参加者が24時間思い出し法で回答した食事データをもとに、 • 遊離糖(食品に添加された単糖類(ブドウ糖、果糖)と二糖類(ショ糖)および蜂蜜、果汁中に天然 に存在しているもの。 ) • 果糖 • ブ


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.668
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣⑩ シリーズ最終回 ◇老けないコーヒーは“蒸らし”で決まる。 コーヒーを若々しく楽しむ秘訣は、実はとてもシンプル。 ドリップの最初のひと手間――“蒸らし”が、香りも成分もぐっと引き出してくれます。 ペーパーフィルターで淹れると余分な油分がほどよく落ち、すっきりとした後味に。 体にやさしいコーヒーを目指すなら、まずはこの基本から整えてみましょう。 🌱ステップ1:コーヒーの粉は“ふんわり平ら”に ドリッパーやサーバーは、先にお湯を少し注いで温めておきます。 ペーパーフィルターをセットし、コーヒー粉を入れたら表面をそっと平らに。 お湯は沸騰後に1〜2分置くと、ちょうどよい90〜95℃になります。 ステップ2:少量のお湯で“20〜30秒の蒸らし” 粉全体がしっとりする程度に、少しだけお湯を注ぎます。 ここで20〜30秒の待ち時間。 この短い時間が、コーヒーの旨みをしっかり引き出す大事なポイント。 蒸らしが足りないと、どうしても味が薄くなってしまいます。 🔄ステップ3:中央に小さな円を描くように注ぐ


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.667
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣⑨ ◇座りっぱなしでも“コーヒー習慣”が守ってくれる?意外な健康効果 「座りっぱなしの生活は体に良くない」と感じている人は多いはずだ。 実際、研究でも、座っている時間が長いほど死亡リスクが高まることが示されている。 ところが、そんな“座りっぱなしリスク”を少し和らげてくれる可能性のある習慣がある。 それがコーヒーだ。 米国の研究では、座位時間が長い人でも、コーヒーを飲む人は飲まない人より死亡リスクが低かったという結果が出ている。 さらに、コーヒーをよく飲む人ほど、座りっぱなしを中断する回数が多いというデータもある。 席を立つきっかけになることも、コーヒーのメリットの一つといえそうだ。 では、なぜコーヒーが“座りっぱなしのリスク”を下げる可能性があるのだろうか。 コーヒーには、ポリフェノールの一種であるクロロゲン酸をはじめ、体の酸化ストレスを抑える成分が多く含まれている。 これらは、血管や代謝に良い影響を与えるとされており、長時間座ることで起こりやすい血流の滞りや代謝低下を、ある程度カバーしてくれ


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.666
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣⑧ ◇飲むだけで認知症リスクが下がる? コーヒーの力がすごい 最近の研究で、コーヒーを飲む人は認知症のリスクが下がる可能性があることが、はっきりと示されてきました。 日本でも、コーヒーと緑茶の飲み方に注目した研究が続々と発表されています。 新潟大学の研究では、コーヒーと緑茶をどちらもよく飲む人ほど、認知症のリスクが低い傾向が見られました。 ただし、 • 緑茶を1日600mL以上 • コーヒーを1日300mL以上 という“たくさん飲む組み合わせ”では、リスクの大きな低下は見られませんでした (J Nutr Health Aging. 2025 Aug;29(8):100615)。 さらに、国内外の研究をまとめた解析では、 「コーヒーは飲む量が増えるほどリスクが下がるが、飲みすぎると効果が戻ってしまう」 という結果も出ています。 総合すると、 👉 1日3杯くらいのコーヒーが、認知症予防にはちょうど良い“お得ゾーン” と言えそうです。


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.665
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣⑦ ◇コーヒーと骨密度:最新研究のポイント カフェインを摂取すると、カルシウムが尿から排泄されるという見方があります。 でも、近年では 「コーヒーを飲むと骨密度が上がる」と断言するのはまだ早いですが、最近の研究では「骨密度に悪いとは限らない」「むしろ適量ならプラスの可能性もある」という興味深い結果も出てきています。 1. 高カフェインは骨密度を下げる可能性がある Verywell Health のまとめによると、 1日800mg(コーヒー約8杯)レベルの大量カフェインはカルシウム排泄を増やし、骨密度低下のリスクを高めるとされています。 • 400mg(コーヒー約4杯)以下なら大きな問題はないとされる。 2. 遺伝学的研究では「コーヒーは骨密度にプラスかも」 2024年のメンデルランダム化研究では、 コーヒー摂取が全身骨密度(BMD)と正の関連を示したという結果が出ています。 • 特に 30〜60歳の層でプラスの関連 • かかと(heel)の骨密度でも有意なプラス効果...


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.664
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣⑥ ◇コーヒーは、フレイル(虚弱)を防ぐ味方になるかもしれません。 老化予防を考えるとき、注目したいのが「コーヒーと骨格筋」の関係です。 中高年を対象にした研究では、コーヒーをよく飲む人ほど 骨格筋量指数の低下リスクが低いことが分かりました。 骨格筋量指数は、加齢による筋肉減少(サルコペニア)の診断に使われる大切な指標です。 つまり――コーヒーを飲む習慣が、筋肉の減少を防ぎ、サルコペニアの進行を抑える可能性があるのです。 また、コーヒーは、脚の力を守る味方かもしれません。 健康な男性労働者516人を対象とした研究では、コーヒーをよく飲む人ほど 脚伸展パワーが高い傾向が見られました。 脚伸展パワーとは、大腿四頭筋の力でひざを伸ばす能力のこと。歩く・立つ・階段を上る――日常生活で下半身を支えるのに欠かせない力です。 さらに別の研究では、高齢者のフレイル(虚弱)リスクもコーヒー摂取者で低下していると報告されています。 👉 一杯のコーヒーが、筋肉と健康寿命を支える可能性。 「飲む習慣」が未来の動きを


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.663
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣⑤ ◇コーヒーは骨や筋肉への効果、自殺リスクも低下 コーヒーは運動前に集中力を高め、疲労感を軽減する効果が知られています。 最近では、さらに 骨や筋肉への効果 に注目が集まっています。 大東文化大学の福島洋一教授によれば、 • コーヒー摂取で 骨格筋量が増える可能性 • 骨折リスクを下げる可能性 • 日本の高齢女性では フレイル(虚弱)リスクが低下する傾向 といった研究結果が報告されているとのこと。 さらに、コーヒー摂取と 自殺リスクの低下 の関連も、メタ解析で確認されています。 コーヒー研究は今も広がり続けており、健康への新しい可能性から目が離せません。


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.662
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣④ 「一杯のコーヒーが、未来の健康を守る」 世界中の研究で、コーヒーが長寿や生活習慣病予防につながる可能性が次々と報告されています。毎日の習慣にほんの少し工夫を加えるだけで、あなたの体を支える強い味方になるかもしれません。 この記事では、研究で明らかになったコーヒーの健康効果と、よりおいしく、より健やかに楽しむための淹れ方のコツをご紹介していきます。 ◇ 「コーヒーは、ただの嗜好品ではない」 毎日の一杯が、生活習慣病の予防につながるかもしれない──そんな研究結果が世界中で報告されています。 大東文化大学の福島洋一教授も「コーヒー研究の論文は増えている。複数の研究をまとめて解析するメタ解析が進むことで、結果の信頼性はさらに高まる」と語ります。 これまでに発表された研究では、総死亡リスクの低下や糖尿病・心疾患などの予防効果が次々と示されてきました。 ここでは、コーヒー飲用と健康効果の関連を調べた主要なメタ解析研究を、収載論文数の多い順にご紹介します。 「健康を支える一杯の力」 コーヒーと健康の関係は









































