

102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.677
ドリンク選びで未来が変わる。内臓脂肪と血糖値の新常識① 食事には気をつけているのに、なぜか内臓脂肪が落ちない——。 その理由、実は“飲み物”に潜んでいるかもしれません。 「ドリンクくらい大したことない」と油断しがちですが、同じ飲み物でも“飲み方”と“選び方”次第で、内臓脂肪のつき方も血糖値の上がり方も大きく変わります。 今回からの新シリーズでは、知っているようで知らない“飲み物の正しいつき合い方”をQ&A形式でわかりやすく毎土曜日に紹介していきます。 ◇Q. 100%ジュースを飲むのは、果物を食べるのと本当に同じなのか!? A. 100%ジュースは果物と同じだと思って飲んでいる人は少なくありません。しかし、この考え方には注意が必要です。果物にはビタミン、食物繊維、抗酸化作用のあるポリフェノールなど、体に役立つ成分が豊富に含まれています。厚生労働省が推進する「健康日本21」でも、1日200g程度の果物摂取が推奨されています。 一方で、「果物の代わりにジュースを飲めば同じ」というわけではありません。 糖質の吸収や代謝に詳しい岐阜大学医学部附属病院の飯


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.676
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価⑦ ◇発酵が大豆を“別物”に変える──動脈硬化を遠ざける可能性 発酵させた大豆には、ただの大豆とはまったく違う力が宿ることが、いくつもの研究から見えてきています。徳島県の成人男性652人を対象にした調査では、発酵大豆製品をよく食べる人ほど、動脈硬化の指標(baPWV値)が有意に低いという結果が出ました。一方で、発酵していない大豆製品では、この関連は見られませんでした。 発酵の過程で大豆の硬い構造がほぐれ、栄養素や機能性成分が吸収されやすくなること、さらに抗酸化作用が高まることが、この差につながっていると考えられています。「同じ大豆なのに、体の中での働きがこんなに変わるのか」と思わずうなってしまうほどの違いです。 大豆をよく食べる人は“インスリン抵抗性”が低いという事実 徳島県の成人男女1148人を対象にした別の研究では、大豆製品を多く食べる人ほどインスリン抵抗性が低いことが明らかになりました。 インスリン抵抗性が高い状態とは、血糖値を下げるホルモンであるインスリンに細胞が反応しにくくなり、血糖値が


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.675
102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.675 「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価⑥ ◇🫘 「大豆、脳まで救うのか?」 大豆が“脳の健康”にも関わっているかもしれない——そんな気になる話を続けていこう。 大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンと似た働きをすることで知られている。 前述の中本先生らがNILS-LSAのデータを使って行った研究(Eur J Clin Nutr. 2018 Oct; 72(10): 1458-1462.)では、60歳以上の女性を対象に、豆類・大豆製品・イソフラボンの摂取量と認知機能との関係を調べている。 その結果、これらをよく食べている人ほど認知機能障害になりにくいことが分かった。 具体的には、摂取量が多いグループでは、認知機能障害の発症がおよそ半分に抑えられる傾向が見られたという。 オッズ比で見ると、 • 豆類:0.48 • 大豆製品:0.51 • イソフラボン:0.55 と、どれも“しっかり食べているほどリスクが下がる”という結果になっている。...


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.674
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価⑤ ◇発酵で“大豆の底力”が一気に目を覚ます 大豆は「畑の肉」と呼ばれるほど、植物性たんぱく質がたっぷり含まれた優秀な食材だ。 それだけでなく、ビタミンB群や食物繊維、さらに健康効果が期待される“機能性成分”まで備えている。 でも実は、大豆の力はここで終わらない。 「発酵」させることで、そのパワーはさらに強くなる。 発酵によって期待できるのは、 • 抗酸化作用のアップ • 栄養素の吸収率アップ • 複数の栄養素の含有量アップ など、まさに“大豆の潜在能力を引き出す魔法”のような効果だ。 このシリーズではこれまで、大豆や発酵大豆食品の栄養価、機能性成分、食べるタイミング、そしておすすめの組み合わせを紹介してきた。 後編となる今回からは、大豆がもたらす健康効果や、食べすぎによるリスクはあるのかといったポイントを、やさしく解説していきます。 ◇大豆で寿命が伸びる?死亡リスクが“60%以上”下がった研究も まず注目したいのは、大豆と「死亡リスク」の関係だ。 大豆製品をよく食べる人は、寿命に深く


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.673
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価④ ◇🌱 大豆を摂る“ゴールデンタイム”は朝 大豆の健康効果をしっかり引き出すには、「どのタイミングで食べるか」を意識すると、日々の積み重ねがより大きな変化につながる。 とくに注目したいのが “朝” だ。 朝に大豆たんぱく質を摂ることで、腸内細菌の多様性が高まるという報告がある (Nutrients. 2019 Dec 27; 12(1): 87.)。 腸内細菌が元気に働き始める時間帯に大豆を届けることで、腸内環境がより整いやすくなると考えられている。 ■ 朝に大豆をとるメリット • 腸内細菌が活動を始めるタイミングに栄養を届けられる • 腸内環境のバランスが整いやすくなる • その日のリズムが軽やかにスタートする ■ 無理なく続けるための“好きな大豆” 大豆の効果を得るには、毎日の食事に自然に組み込めることが大切。 納豆が苦手なら、香りのやさしい豆腐や豆乳から始めてもいいし、手軽な大豆製品をいくつか試して「これなら続けられる」という一品を見つけるのがコツ。 朝の味噌汁に豆腐を入れる


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.672
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価③ ◇発酵で大豆が“覚醒”する 大豆はそのままでも優秀な食材だけれど、「発酵」が加わるとまるで能力が開花したようにパワーアップする。 こうじ菌・酵母・納豆菌などの微生物が働くことで、栄養価が一気に高まるのだ。 抗酸化パワーが一段とアップ 発酵中に微生物がつくり出す酵素や代謝物(抗酸化ペプチドなど)が、大豆の抗酸化作用をさらに強くしてくれる。 さらに、イソフラボンの形が発酵によって“体内で働きやすい形”に変わるため、アンチエイジングに関わる抗酸化力がぐっと高まる。 栄養の吸収率がぐんと上がる 大豆にはレクチンやフィチン酸といった「抗栄養素」が含まれており、これらは栄養の吸収を妨げることがある。 しかし発酵の過程で、微生物がこれらを分解してくれるため、栄養素が体に取り込まれやすくなる。 さらに、硬い細胞壁が発酵でほぐれることで、吸収効率はさらにアップ。 発酵は、大豆の栄養を守るだけでなく、「複数の栄養素そのものを増やす」という驚きの効果まで生み出す。 ビタミン B2や葉酸は、微生物が大豆を分解する過程


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.671
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価② ◇ 「畑の肉」と呼ばれる理由──大豆は植物の中でも特別な存在 大豆の魅力を知ると、自然と食事に取り入れたくなります。 まず注目したいのは、大豆に豊富に含まれる栄養素や機能性成分です。 大豆が「畑の肉」と呼ばれるのは、植物性食品の中でも特にたんぱく質が豊富だからです。 たんぱく質は筋肉や骨、皮膚など身体の材料となり、修復や維持に欠かせない大切な栄養素です。 大豆のたんぱく質は、9種類の必須アミノ酸(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、スレオニン、トリプトファン、ヒスチジン)のバランスを評価する「アミノ酸スコア」で満点の100。 これは、大豆が“良質なたんぱく質”とされる大きな理由です。 また、食事の組み立て方を示す「食事バランスガイド」では、肉・魚・卵と同じく大豆料理も主菜に分類されています。 植物性でありながら、動物性食品と同等に評価されていることがわかります。 一方で、必須アミノ酸の消化吸収率まで考慮する新しい指標「DIAAS(消化性必須アミノ酸スコア)」を


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.670
「畑の肉」を超える力──発酵が引き出す“大豆の真価① 味噌、納豆、醤油──日本人が昔から親しんできた発酵食品の中心には、いつも大豆があります。 大豆はもともと栄養満点ですが、発酵によってその力は“別次元”へ。 微生物が大豆を分解し、新たな健康成分を生み出すことで、身体にうれしい効果がぐっと高まります。 このシリーズでは、大豆が発酵でどう変わるのか、そしてどんな場面で摂るとより健康に役立つのかを、楽しく深掘りしていきます。 ◇広がる大豆ブーム──新商品から国の政策まで動き出す 近年、大豆をめぐる動きはますます活発です。 食品メーカーは従来の食べ方にとどまらず、フジッコの「ダイズライス」や「まるごとSOYカスピ海ヨーグルト」、アサヒコの「豆腐バー」、キッコーマンの「大豆麺」など、新しいスタイルの大豆食品を次々と生み出しています。 さらに、大豆由来の代替ミートを開発する企業も増え、食の選択肢は大きく広がっています。 国も大豆の可能性に注目し、国産大豆の生産拡大を目指しています。「食料・農業・農村基本計画」では、生産量を2023年の26万トンから2030


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.669
目についた論文から紹介です ◇女性は“特定の糖”をとり過ぎると認知症リスクが上昇する可能性:英国17万人データの大規模分析( J Prev Alzheimers Dis. 2025 Nov; 12(9): 100311. ) 英国の大規模研究(UK Biobank 2006年から2010年にかけて英国で37~73歳の50万人以上の参加者からデータを収集し、現在も進行中の大規模なコホート研究。 )に参加した約17万人のデータを分析した結果、特定の種類の糖類を多く摂取している女性では、認知症の発症リスクが高まる可能性が示されました。 糖類の過剰摂取は、心血管疾患や代謝異常、慢性炎症などと関連することが知られていますが、 **「どの種類の糖がリスクと関係するのか」**については、これまで十分に検討されていませんでした。 この研究では、参加者が24時間思い出し法で回答した食事データをもとに、 • 遊離糖(食品に添加された単糖類(ブドウ糖、果糖)と二糖類(ショ糖)および蜂蜜、果汁中に天然 に存在しているもの。 ) • 果糖 • ブ


102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.668
老けない人は朝に飲む──コーヒーで若さを守る新習慣⑩ シリーズ最終回 ◇老けないコーヒーは“蒸らし”で決まる。 コーヒーを若々しく楽しむ秘訣は、実はとてもシンプル。 ドリップの最初のひと手間――“蒸らし”が、香りも成分もぐっと引き出してくれます。 ペーパーフィルターで淹れると余分な油分がほどよく落ち、すっきりとした後味に。 体にやさしいコーヒーを目指すなら、まずはこの基本から整えてみましょう。 🌱ステップ1:コーヒーの粉は“ふんわり平ら”に ドリッパーやサーバーは、先にお湯を少し注いで温めておきます。 ペーパーフィルターをセットし、コーヒー粉を入れたら表面をそっと平らに。 お湯は沸騰後に1〜2分置くと、ちょうどよい90〜95℃になります。 ステップ2:少量のお湯で“20〜30秒の蒸らし” 粉全体がしっとりする程度に、少しだけお湯を注ぎます。 ここで20〜30秒の待ち時間。 この短い時間が、コーヒーの旨みをしっかり引き出す大事なポイント。 蒸らしが足りないと、どうしても味が薄くなってしまいます。 🔄ステップ3:中央に小さな円を描くように注ぐ









































