くめちゃんのつぶやき脳No.390
◇果汁100%ジュースを飲むのは果物を食べるのと同じ?
美容と健康維持の目的で、ビタミンや食物繊維、さらには抗酸化作用が期待されるポリフェノールが豊富な果物を、自宅で果汁100%ジュースにして飲まれている方も多いかと思います。
果物摂取に関しては、厚生労働省が推進する健康づくり運動「健康日本21」では1日に200g程度の摂取を推奨しています。
ただし、注意が必要なのは、果物を生食する代わりに100%ジュースとして飲むことです。
野菜100%ジュースも同じです。
その理由は生ジュースの場合は同じ量の果物よりも、急激に血糖値が上がりやすく、また、太りやすいことが分かっています。
血糖値の急上昇は個人差がありますので、いちがいには言えませんが注意するのが賢明です。
同じ量を摂取するなら果物の生食のほうが、咀嚼や消化に時間がかかるうえ、食物繊維も多く含まれるため、糖の吸収がゆるやかになるからです。
食事で摂取した等は、単糖類ブドウ糖まで分解されて吸収され、体を動かしたり、組織の修復や新陳代謝、脳のエネルギー源として使われます。
また、筋肉にグリコーゲンとして貯蔵されますが貯蔵量には限界があります。したがって、一度にたくさんの糖が急激に体内に入ると、処理しきれず余ったブドウ糖は、インスリンの働きで脂肪としてため込まれてしまいます。
体には、進化の過程で余分なエネルギーは捨てずに中性脂肪に変えて貯槽する仕組みがあるためです。
特に注意が必要な直は、市販のジュースです。加工の過程で食物繊維が除去されているものも多く、吸収がより速いものがあります。
同じように、スムージーも、ジューサーで食物繊維がかなり小さく切断されるため、吸収は速くなります。
したがって、ジュースより太りにくいが、果物よりは太りやすいと考えたほうが無難です。
血糖値や内臓脂肪が気になる人は、一気に飲むのではなく、胃腸の動きが緩やかになる食事中に飲むか、ジュースを飲む回数を控えて果物を食べるようにするなど工夫することをお勧めします。
また、ダイエット中でも、疲れたときや気分転換に無性に甘いものが飲みたくなることがありますよね。そんなときに、つい清涼飲料水や甘いコーヒー飲料に手が伸びてしまうという人は、ダイエットに失敗する可能性が高いのです。疫学調査からも、清涼飲料水は明らかに肥満と関連があるということがわかっています。
その原因は、糖質量よりも、糖質の質にあります。
清涼飲料水などによく使われる、ブドウ糖と果糖を主成分とする果糖ブドウ糖液糖などの液糖は、吸収が早いことに加えて、砂糖よりも甘みが強いので、甘味に慣れてたくさん食べてしまうことにつながります。
結果的にそれが肥満と関連してきます。
そうはいっても、どうしても甘いものが欲しいというときもあります。
そんな時にお勧めなのが、炭酸水のジュース割り。ほのかな甘みでも意外と満足でき、炭酸効果で満腹感を得やすいため、甘い飲み物の摂取量を減らすことができます。
甘みの強い甘酒も炭酸で割れば飲みやすくなりますよ。
気分転換には炭酸水にレモンを搾るのもお薦めです。
爽やかな香りで気分もリフレッシュできます。
ジュースは飲んではいけないというのではなく、自身の体質(血糖値が上がりやすい)と合わせて工夫して利用していくいくことがQOLにつながります。
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