102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.625
- 竹内久米司
- 4月4日
- 読了時間: 3分
あなたの人生が変わる新栄養素講義
「シニアの健康を守る!魚の力で元気な毎日を」
脳と心臓を救う!EPA・DHAの秘密と魚の健康パワー⑤
魚の油に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)は、脳や心臓の健康を守る効果が広く知られています。
しかし実は魚のたんぱく質にも重要な健康効果があることが分かってきました。
そこで前回までの解説に加えて魚のたんぱく質は筋肉の維持や免疫力向上に役立つ可能性が高いという事実、さらにはこれら魚のもつ幅広い健康効果について、関西大学の福永健治教授の記事を参考にさらに深く掘り下げています。
◇魚の驚異の実力!中性脂肪を撃退する効果が科学的に証明された!
魚の健康効果でまず注目したいのは、中性脂肪(トリグリセリド)を減らす力です。
中性脂肪は血液中の脂質の一つで、内臓脂肪の主成分でもあります。
体を動かして有酸素運動を続けたり、糖質が不足したときには中性脂肪がエネルギー源として使われます。
でも、食事で摂るカロリーが消費カロリーを上回ると、余った栄養が中性脂肪に変換され、脂肪として蓄えられてしまうんです。
また、血液中に中性脂肪が多くなると、脂質異常症やメタボリックシンドロームの原因になることも明らかになっています。
そして、加齢によって基礎代謝が下がると、中性脂肪の値がさらに上がりやすくなります。
こうした中性脂肪の数値を見て、健康診断の結果に悩む方も多いのではないでしょうか。
私も現役で働いていたころは毎回の健康診断で中性脂肪が高いと指摘され、お薬を処方されていましたが、65歳以降、現役を離れてからはお魚を中心にした食生活とライフスタイルを見直しに努めた結果、今は全く正常値でコントロールされています。
むしろ良すぎると医師からお褒めをいただいております。(^_-)-☆
魚に豊富に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)には、中性脂肪を減らす効果があることがわかっています。
これを裏付けるために、21のRCT(ランダム化比較試験 ランダム化比較試験とは、参加者を実験グループと対照グループの複数グループにランダムに分け、食品成分などの効果を評価する試験のこと。 )をまとめたメタアナリシス(複数の研究結果を統合して解析する統計手法)という方法で解析が行われました( Curr Atheroscler Rep. 2011 Dec; 13(6): 474-483. )。
その結果、EPAとDHAのどちらにも中性脂肪を減らす働きがあることが確認されましたが、特にDHAの方が効果が顕著になりました。
EPAとDHAは、オメガ-3系脂肪酸の一種です。
魚全般に含まれていますが、特にサンマやブリ、サバ、イワシなどに豊富に含まれています(図)。

これまでの研究で、EPA・DHAによって中性脂肪が下がることが明らかになっています。
しかも生の魚だけでなく、缶詰などにもEPAやDHAは豊富に含まれています。
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