くめちゃんのつぶやき脳No.417
102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座
◇コレステロールが多い意外な食べものとは?
コレステロールはレバーなどのモツ類、タラコ、明太子などの魚卵に多く含まれています。
コレステロールは脂質の一種なので、当然、肉の脂身などにも多く含まれますが、盲点なのが、ヘルシーなイメージのある赤身肉やささみ。
こうした部位は細胞がギュッと詰まっているので、細胞膜をつくるコレステロールをたくさん摂取することになります。飽和脂肪酸が少ない代わり、コレステロールは脂身と同じくらい多いんですよ。
これまで、ヘルシーだからいくら食べてもいいと云われてましたが、決してそんなことはないので注意が必要ですよ。
そして、コレステロールが多いといえば卵(鶏卵)。
1個に約200mgも入っています。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」では2015年版でコレステロールの上限値がなくなりました。けれど、これは上限を設けるだけのエビデンスがないためで、いくらとってもいいという意味ではありません。
個人差はありますが、コレステロールをたくさんとれば、やはりLDLコレステロール値は上がることが多いです。約2万人を対象にした疫学調査から、卵を食べる量が増えるにつれて死亡率が上がっていくことも確認されています(Am J Clin Nutr. 2008;87(4):964-9.)。
そこで食事摂取基準の2020年版からは「LDLコレステロールの高い脂質異常症の人はコレステロールの摂取は1日200mg未満が望ましい」とされました。
ほかの食品にも含まれていますから、卵を毎日食べていたらオーバーですね。
健康な人では上限が定められていませんが、300mg程度が妥当だと考えられます。
目安として、牛乳200mLに、肉と魚をそれぞれ50~100g(手のひらサイズくらい)ずつ、そして卵1個くらいなら、
1日に摂取するコレステロールが約300mgに収まります。
焼肉などに行くと、当然50~100g程度の肉ではすまないでしょうから、一気にとり過ぎになります。焼肉などで肉を食べ過ぎたときは1週間の中で調整して、コレステロールの帳尻を合わせるようにしてはいかがですか。
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