くめちゃんのつぶやき脳No.415
102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座
◇運動してもコレステロールがなかなか減らない、なぜ?③
前回、中性脂肪の話をしました。
中性脂肪というのはガソリン(燃料)なので、それを減らすには。筋肉を動かして燃やせばなくなるし、食べ物から補給しなければなくなる。
だから中性脂肪を減らすには、運動で消費カロリーを増やすことや摂取エネルギーを減らす、つまり、食べ過ぎないことが有効だと話しました。
今回はコレステロールについてです。
コレステロールはガソリンではないので、運動してもなかなか減りません。
コレステロールには大きく3つの役目があります。
(1)「細胞膜の材料」になる、
(2)「ホルモンの材料」になる、そして、
(3)「胆汁酸」という消化液の材料になる、
という3つです。
LDLコレステロール(*1)は増えすぎると動脈硬化を進めるので「悪玉」と呼ばれますが、このように大切な役割を担っており、実は体には絶対に必要なもの、なければ生きていけないものなのです。
今説明した通り、コレステロールは細胞膜の材料になるので、細胞がどんどん入れ替わる代謝のいい人はコレステロールをたくさん使います。
つまり若いときは細胞がどんどん作られるので、コレステロールの使い道があるんですね。ところが年をとると、代謝が悪くなって体が省エネ状態に変化します。
つまり、コレステロールの使い道が減ってくるわけです。
年をとるとLDLコレステロールの数値が上がってくるのはそのためです。
特に、女性は閉経とともに卵巣の働きが低下すると、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌が低下するので、さらにコレステロールが余って上がりやすくなります。男性ホルモンが減っても同様です。
*1 LDLコレステロールとHDLコレステロールは脂肪を運ぶカプセル(リポたんぱく)の中の中性脂肪の割合が違うだけで、中身のコレステロール自体は同じもの。でも、全く異なる働きをします。
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