くめちゃんのつぶやき脳 No.201 夏を過ぎると急増!夏バテを乗り切るために④
◇対策4 軽めの運動と入浴で自律神経を整え、代謝を高める
夏バテの原因には、自律神経の乱れもある。
自律神経の調子を整えるには、体を温め、リラックスすることが効果的です。お勧めなのは軽い運動です。普段運動をしていない人なら、入浴後のストレッチや短めのウォーキング、階段の上り下りなどで十分。
夏バテで疲れ切っているのに運動?と思うかもしれないが、身体を動かすと血行がよくなって、疲労回復が早くなる。
気分転換にもなるので、リラックス効果も得られる。
ひたすら横になる「消極的休養」に対して、軽い運動は「積極的休養」といって、アスリートなどがよく利用する疲労回復法なんですよ
体を温めるためには、入浴もお勧めしたい。
湯船に浸かるとシャワーよりも体全体が温まり、血行が良くなる。
夏場はついついシャワーだけで済ませがちだが、週末だけでもいいので、湯船に浸かり、ゆったりと入浴する時間を意識的に作ってみよう。
体を温めると、代謝機能も高まるので、食べた物が栄養として利用されやすくなります。
夏には冷たい麺類、かき氷、アイスクリームなど、身体を冷やす食べ物が多いですが、夏バテを避けるためには温かい食べ物を意識的に取るようにしてください。
もちろん、炎天下を歩いた後などは、別です。
そういうときは、冷たい飲み物で体を速やかに冷やして熱中症を予防する必要があります。
状況に応じて、身体を冷やすものと温めるものを使い分けよう。
対策5◆飲み物は1日1.5Lが目安、飲みすぎると胃に負担
最後に、水分の摂り方について。夏バテ対策でもっとも多い失敗が「水のがぶ飲み」です。
アスリートのように体を激しく動かして大量の汗をかく場合は、大量の水分とミネラルの補給が不可欠です。
特に、水分補給が必要だからと水ばかりを飲んでいると、「水中毒」といって、水分の過剰摂取によって低ナトリウム血症などの電解質異常が起こり、けいれんや意識障害を起こすので、スポーツドリンクや塩飴などでミネラルを補給することも忘れないことです。
ただ、エアコンの効いた室内で1日の大半を過ごしている人は、それほど大量の水分を摂る必要はありません。
特にスポーツドリンクには糖質が多く含まれるので、それほど汗をかかない人が、熱中症予防のためとスポーツドリンクを飲みすぎると、カロリーの摂り過ぎになってしまうので気をつけましょう。
水を飲み過ぎて消化液が薄まると、消化不良から夏バテを悪化させてしまう。
では、どのくらいの水分をとるのが適切なのだろうか。
体格によるが、一般に、人は1日に2.5Lの水分の出入りがあります。汗だけでなく、尿や便、呼気、皮膚などからも水分は出ていきますので、1日2.5Lは水分をとる必要があります。
水分は食事にも含まれているので、飲み水としては1日1.5L、500mLのペットボトル3本分が目安。
夏はさらに汗の量が多くなりますので、最低1.5L以上は飲むようにしましょう。
普通の水でもいいですし、お茶や野菜ジュース、牛乳でも構いません。「対策3」でも述べたが、お酒は水分としてカウントしないことにも留意しよう。
夏バテ克服の極意は、自分の身体としっかり向き合うこと。
まずはバランスのよいカラフルな食事をきちんと3食食べ、運動や入浴で体の調子を整えよう。そうすれば、万全の体調で楽しい秋を迎えられるはずです。