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102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.637

  • 執筆者の写真: 竹内久米司
    竹内久米司
  • 11 分前
  • 読了時間: 5分

◇糖質の落とし穴!摂りすぎても不足しても危険? クイズで学ぶ「糖質」


【問題】糖質はエネルギー源となり、生きていくために欠かせない栄養素です。そんな糖質に関して、間違ったものは以下のどれでしょう?


(1)糖質のとりすぎは、老化を進ませる

(2)果糖は中性脂肪になりにくい

(3)極端なブドウ糖不足は、筋肉の減少につながる

(4)極端な糖質制限は、かえって太りやすくなる





【解説】

糖質の摂りすぎは、あなたの体にどんな影響を及ぼすのか?

糖質とは、炭水化物から食物繊維を除いたものの総称。ブドウ糖や果糖など、これ以上分解できない単糖類は、すぐにエネルギー源として使われます。二糖類や多糖類も消化されることで糖質となり、体内で細胞に送り込まれます。そして、ATP(アデノシン三リン酸)として変換され、私たちの活動を支えます。


しかし、糖質を過剰に摂取すると、老化を加速させるリスクが!

糖質との向き合い方次第で、あなたの健康寿命は大きく変わるかもしれません。

このまま糖質を摂り続けますか?

それとも、適量を意識した食生活にシフトしますか?


糖質を摂ると血糖値が上がり、インスリンが分泌される――これは生命活動に不可欠なプロセス。

しかし、糖質の摂取量が過剰になると、膵臓は疲弊し、インスリン分泌が低下。

結果として血糖値が下がりにくくなり、糖尿病をはじめ、様々な病気や不調を引き起こすリスクが高まります。


さらに、高血糖状態が続くと、体内のたんぱく質や脂質が糖と反応して「糖化」が進行。

血管の柔軟性が低下し、脳卒中や心筋梗塞を招く危険性も。臓器機能の低下、神経障害、視力の悪化など、影響は全身に及びます。


糖質は大切なエネルギー源ですが、「摂りすぎ」がどれほどのダメージを体に与えるか、知っていますか?

今すぐ、あなたの食習慣を見直すときかもしれません。


人間の体には、必要なエネルギーを確保するための「糖の貯蔵・合成システム」が備わっています。


1️⃣ 血液中のブドウ糖(血糖)エネルギーが必要な瞬間にすぐ使えるよう、血糖は一定濃度に維持され、細胞へと供給されます。


2️⃣ 体脂肪(中性脂肪)使われなかったブドウ糖は脂肪細胞に蓄積され、中性脂肪として貯蔵。余分なエネルギーを後で活用できます。


3️⃣ グリコーゲン筋肉や肝臓にブドウ糖を貯蔵し、必要なときにグリコーゲンを分解してエネルギーとして利用。特に運動時に重要な役割を果たします。


これらの仕組みがあるおかげで、私たちの体は糖を効率よく管理しながら活動を維持できるのです。

バランスの良い糖質摂取が、健康を左右するカギになりますね!


糖質が不足したとき、体は「糖新生」という仕組みを使ってブドウ糖を作り出します。


🔬 糖新生とは?乳酸、グリセロール、アミノ酸などを材料にし、体内でブドウ糖を合成するプロセスです。さらに果糖も代謝を通じて糖新生に関与し、最終的にブドウ糖へと変換されます。


🍏 果糖の誤解果糖(フルクトース)は果物などに多く含まれる単糖で、血糖値測定の対象となるのはブドウ糖であるため、「果糖は血糖値を上げない」と思っている人が多いようです。

しかし、それは誤解です。果糖は代謝過程でブドウ糖に変換され、結果的に血糖値へ影響を及ぼす可能性があります。


つまり、果糖も油断せずに適量を意識することが大切ですね!

糖新生の仕組みを知ることで、より賢く糖質と付き合うヒントになるかもしれません。


果糖は体内でどのように処理されるのか――その仕組みを知ることで、適切な摂取量を意識できます。


🍎 果糖の代謝の流れ少量の果糖は、小腸の細胞でピルビン酸や乳酸に変換されるため、血糖値への影響はほぼなし。しかし、大量に摂取すると代謝が追いつかず、門脈を通じて肝臓へ。そこでブドウ糖や中性脂肪の合成に利用されます。


🔬 腸内細菌との関係吸収されなかった果糖の一部は腸内細菌により代謝され、その過程で酢酸などの短鎖脂肪酸が生成。これらはエネルギー源として体内に吸収されます。


⚠️ 果糖の摂取に注意果糖は脂肪になりやすく、昔の飢餓時代には効率的なエネルギー源でした。

しかし、現代では過剰摂取が肥満の原因に。特にブドウ糖と一緒に摂ると吸収率が上がるため、注意が必要。

砂糖(スクロース)が太りやすい理由も、果糖とブドウ糖の結合によるものです。

果糖は「血糖値に影響しない」と思われがちですが、その代謝の仕組みを知れば油断できないことが分かりますね。適量を意識した摂取が、健康維持の鍵になりそうです!


糖質制限の落とし穴!「脂肪を蓄えやすい体」に?


糖質を完全にカットすれば痩せる――そう思っていませんか?しかし、極端な糖質制限はかえって「脂肪を蓄えやすい体」を作ってしまうことがあります。


💪 筋肉の減少と糖新生糖質が不足すると、体は筋肉を分解して糖を作り出す「糖新生」を行います。つまり、ダイエットのつもりが筋肉が減ってしまい、基礎代謝が低下。結果としてエネルギー消費量が少なくなり、太りやすい体質になってしまいます。


🔄 リバウンドの危険性極端な糖質制限の後に食事を戻すと、体は「エネルギーを蓄えよう」と働きます。特に筋肉量が減った状態では、余った糖質が脂肪へと変換されやすく、リバウンドの原因になります。


🔥 筋肉=糖の貯蔵庫筋肉はグリコーゲンを蓄える役割を持ち、これが少ないと余分な糖が中性脂肪として蓄積されやすくなります。つまり、筋肉を維持することこそが、健康的なダイエットには不可欠なのです。


糖質は「敵」ではなく、賢く摂取すれば健康維持や代謝アップに役立ちます!適量を意識し、筋肉を減らさない食習慣が成功の鍵になりますね。


【回答】

正解(間違っているもの)は(2)果糖は中性脂肪になりにくい です。

 
 
 

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