くめちゃんのつぶやき脳 No.198 夏を過ぎると急増!夏バテを乗り切るために①
◇夏バテは、自律神経の乱れと栄養不足の悪循環
夏も過ぎて、食欲の秋が近づいて来たというのに、なんだかだるくて食欲が出ない…。そんな体調不良に悩んでいる人はいないだろうか。夏の間に少しずつ積み重なった胃腸の疲れや自律神経の乱れが、「食欲低下」や「だるさ」という形で表に出てきたものが、夏バテ。
つまり、夏から秋へと向かうこの時期は、夏バテが最も増える時期なのだ。
そもそも、夏バテとは、夏の暑さが元になって起こる体調不良の総称で、食欲不振、疲労感、倦怠感(だるさ)などが代表的な症状。
夏バテの主な原因は、栄養不足(栄養バランスの偏り)と自律神経の乱れ。
そこには、様々な要因が絡み合っている。
まず、自律神経の乱れ。
暑い夏は、汗をかいたり血管を広げたりすることで、熱を外へ逃がし、体温を調節しています。この調節を行っているのが自律神経なのですが、炎天下と冷房の効いた室内を行き来することの多い現代は、1日に何度も体温調節を繰り返さなければならず、自律神経のバランスを崩しすことに。
自律神経は胃腸の働き(消化・吸収)もコントロールしている。
自律神経が乱れると、胃腸がうまく働かなくなり、消化不良を起こして食欲が落ちてくる。
また、暑さのあまり冷たい飲み物をがぶ飲みしていると、胃液が薄まって、消化能力が落ちてしまう。これも食欲不振の原因となる。
胃腸の働きが低下すると、連動して働く自律神経の働きがますます悪くなり、胃腸の働きもさらに弱まって…という悪循環が生まれる。
食欲がなくなり、食べる量が減ると、栄養全般が不足してくる。
栄養が不足すると、当然、疲れが取れず、元気も出ない。
さらに、大量の発汗も追い打ちをかける。
実は、汗にはビタミンやミネラルも多く含まれています。
汗は目に見えて流れ落ちるだけではなく、皮膚からも直接蒸発していきますので、汗をたくさんかく夏は、ほかの季節よりもビタミンやミネラルが失われがち。
ビタミンやミネラルは、炭水化物や脂質、たんぱく質が体内でエネルギーに変わる際に不可欠な栄養素。
これらが不足すると、炭水化物や脂質、たんぱく質を十分にとっても、エネルギー源として効率的に利用できなくなり、スタミナ不足を招いてしまう。
夏らしい食べ物の食べ方にも問題がある。
そうめん、蕎麦のような、冷たくてのどごしがよい麺類は、ほとんどが炭水化物だ。
具の少ない麺類ばかりを食べていると、たんぱく質、脂質、ビタミン、ミネラルなど、他の栄養素が不足しがちになる。
夏バテは、このような悪循環が複合的に時間をかけて起こってくる。
だから、真夏よりも、暑さも盛りを過ぎた頃に表面化しやすくなるわけだ。
まだ夏バテを感じていない人も、体の中で“隠れ夏バテ”が進んでいるかもしれないので、この時期は体調の変化に十分に注意したい。
次回から、夏バテを乗り切る以下の5つの対策を詳しく紹介していきます。
夏バテを乗り切る5つの対策
①まずは3食しっかり食べる
②「香りのある料理」を選び、1日の食事で
「6つの色をそろえる」
③お酒はほどほどに、水分補給とおつまみを忘れずに
④軽めの運動と入浴で、乱れた自律神経を整え、
代謝を高める
⑤飲み物は1日1.5Lが目安、飲みすぎは胃に負担が