くめちゃんのつぶやき脳 No.75 ◇実践!コンビニ食でも野菜を手軽に摂る方法
今回は、医療機関や企業で、2万件近い食事改善に向けた提案やカウンセリングを行ってきた管理栄養士・浅野まみこ氏の記事から引用し紹介します。
野菜の摂取量は日々不足しています。『健康日本21』でも1日の野菜の摂取目標量を350gと定めていますが、実際に摂取できている方は少ないのが現実です。
『平成28年 国民健康・栄養調査』の結果では、「野菜摂取量の平均値は 276.5g(男性:283.7g、女性:270.5g)であり、この10年間で有意に減少している」と報告されています。
最近では、「ベジファースト」という言葉が一般に浸透してきています。これは言葉通り、「食事の最初に野菜を食べる」ということです。これによって以下の3つが期待できます。
(1)ビタミンやミネラルなどの栄養素の補給 緑黄色野菜に含まれる、抗酸化ビタミンであるβ-カロテン(ビタミンA)やビタミンE、ビタミンCをはじめ、ナトリウムの排泄作用があるカリウム、ミネラルが摂取できます。
(2)血糖値の上昇緩和と脂質の吸収阻害 食物繊維は、水溶性と不溶性の2種類があり、水溶性食物繊維の摂取は糖の吸収を緩やかにし、血糖値の急上昇の抑制や脂質の吸収阻害に効果的です。また、不溶性食物繊維は、腸内の善玉菌を増やす働きに効果が期待できます。
(3)料理のカサや噛みごたえが増加 低カロリーである野菜は、カロリーや脂質などを気にせず、料理のボリュームや噛みごたえを増やすことができます。
これにより食べ過ぎを予防する働きがあります。
しかし、「野菜を食べましょう」と伝えても、実行するハードルが高いと感じる方が多くいます。
原因としては、(1)野菜を切るのが面倒くさい、切れない、(2)外食で野菜(サラダ)を頼むと食費がかさむ、(3)野菜が苦手、が挙げられますが、
今回は、(1)(2)のハードルを下げるコツを紹介します。
(1)「そのまま野菜」を持ち歩く プチトマトやキュウリなどの野菜は、洗ったらそのまま食べることができる「そのまま野菜」です。コンビニやスーパーでも手軽に手に入り、価格も安定しているため、こうした野菜を冷蔵庫にストックしておくことや、外出先で購入することをオススメします。
(2)「カット野菜」を手軽にオン! カット野菜は、「栄養価がないのでは?」と懸念される方もいますが、各社のデータによるとビタミンやミネラルの残存率も比較的高いと報告されています。何より、食物繊維は残っているので、「『繊維』を食べる」「ボリュームを増やす」と考えると食べるメリットが出てくると思います。また、価格が安定しているため、購入しやすいのが特徴です。
カップラーメンや即席スープに入れる際は、袋を開けて電子レンジで1分ほど加熱することで、ボリュームが抑えられ、たっぷりと入れることができます。
(3)「男前サラダ」を作る 患者さんの中には、「皿も包丁もまな板も使いたくない」という方がいます。職場などで野菜を安く食べたい場合、カット野菜にドレッシングをかけ、そのまま食べることも良いと思います。しかし、せっかくなので、栄養補給を考慮し、ナッツやサラダチキン、ゆで卵などを投入してみましょう。
たんぱく質やビタミンなどが補給できるサラダが作れます。さらに、オリーブオイルを加えることで、余計な塩分を抑えることも可能です。
こうした野菜の食べ方は、栄養バランスが全て整うとは言い切れませんが、野菜を食べる習慣を促す第一歩になります。
*私的には、カット野菜の使用や、カップ麺など若干気になる点がありますが、あくまでも野菜不足を解消する食生活の工夫として参考にしてください。
ただし、念のためカップ麺をそのまま電子レンジにかけることは絶対にしないでくださいね。