くめちゃんのつぶやき脳 No.41 チョコレートとアーモンドの組み合わせで、少量でも健康効果?
近年、健康効果が注目されている高カカオチョコレート。チョコレートのカカオ成分に含まれるカカオポリフェノールやカカオプロテインには血圧予防、動脈硬化予防、便秘予防・改善などの健康効果が期待されており、さまざまな研究が進められている。
便秘改善の効果については、チョコレートを1日25g、4週間摂取することで、便通が改善し、腸内細菌叢(そう)も改善したという国内の報告もある。
一方、アーモンドも、ビタミンEやオレイン酸など多くの栄養・健康成分を含むスーパーフードとしてその健康効果が注目されている。食物繊維が多いことから便通の改善効果も期待されており、アーモンドを1日56g、6週間摂取することで、腸内のビフィズス菌と乳酸菌が増加したという研究報告がある。また、アーモンドを1日28g、8週間摂取することで、頬の水分量に増加傾向が見られ、便秘自覚症状が改善したという研究報告などがある。
ただ、チョコレート25gというと板チョコ半分程度で毎日食べるには少々多い気もする。またアーモンドにいたっては、1粒が1g強なので、28gというと25粒程度となり、かなり多い。つまりチョコレートもアーモンドもその効果を得るためには、かなり大量に食べなければならず、実現が難しいという難点がある。
そこで、健康にいいといわれるチョコレートとアーモンド。このスーパーフードを一緒に食べるとどのような相乗効果が得られるのか。慶應義塾大学医学部の井上浩義教授と明治の共同研究グループは、アーモンド入り高カカオチョコレート(カカオ分70%)を1日8粒、8週間摂取する試験を実施。便通、肌質の改善に効果があるという結果を報告しています。
その結果、排便回数が週2回増加、便量も8週間で約1.6倍増加、
また、お腹の状態やお肌の状態の自覚症状が有意に改善されている。
アーモンド1日25粒は食べるのが難しいが、8粒なら続けやすい。また、気になるカロリーですが、今回試験に使用したアーモンド入りチョコレートの場合、1日8粒(アーモンドは約1.1g/粒、チョコレートは約2.7g/粒)で、おにぎり約1個分のカロリーとのこと。間食を控えるなどすれば問題ない量といえる。
また、高カカオチョコレートはアーモンドだけでなく、さまざまな健康にいい食品と組み合わせることでそのパワーを発揮する可能性が考えられます。
スポーツの後に高カカオチョコレートと果物、ポリフェノールとカリウムが補給できます。ポリフェノールは運動で増加する活性酸素による酸化ストレスを抗酸化作用で防ぐ可能性があり、カリウムは老廃物の排せつ促進を担い、運動後の疲労回復を助けます。