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くめちゃんのつぶやき脳 No.27

◇日中できた傷は夜間の傷よりも治りが早い

傷ややけどが治る速さには概日リズム(体内時計)が関与しており、日中にできた傷は夜間にできた傷よりも早く治癒することが英医学研究会議(MRC)分子生物学研究所の研究で明らかに。

 皮膚細胞(線維芽細胞および角化細胞)を用いた実験と動物実験で、日中にできた傷の方が夜間の傷よりも約2倍の早さで治癒することを確認。

また、やけど患者118人の医療記録分析結果からも、夜間(午後8時から午前8時まで)に負ったやけどは日中(午前8時から午後8時まで)に負ったやけどよりも治癒までの期間が60%長いことが確認されています。

 このような受傷のタイミングによる治癒速度の差は、体内時計の影響を受け、夜間よりも日中の方が、皮膚細胞が修復のために創傷部位までより速く移動するために生じることも判明。

特に日中は皮膚細胞の移動や傷の修復にかかわるアクチンなどのタンパク質の活性化が認められ、このことが創傷の治癒を速める要因ではと示唆。

 研究者は概日リズムは皮膚細胞による創傷治癒を制御しており、日中に最適化されるからだ述べている。

また、この研究から得られた知見は手術などの医学的処置を行う際の参考になるだけでなく、創傷の新たな治療薬の開発につながる可能性も指摘している。

原著論文はこちら

Hoyle NP, et al. Sci Transl Med. 2017 Nov 8;9(415).

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