くめちゃんのつぶやき脳 No.22
◇脳に記憶されやすい情報とされにくい情報って?
どんな人でも毎日何かを記憶し、その記憶の中からいくつかを呼び出して生きています。
新聞やテレビ、雑誌、他人、出来事などの情報が次々と通りすぎていきます。
その人が意識していなくても、そのいくつかが選択されて記憶のプロセスに入ってきます。
どれひとつとして記憶の価値がないとなれば、何も覚えないことになるが、実際にはそんなことはないでしょう。
その場合、選択の基準は「興味」ということになります。
英語では興味は「インタレスト」といいますが、辞書で調べるとこれは「利害関係」という意味を含んでいます。
だから、情報選択の基準は、英語のインタレストにあるといってもいいかもしれません。
「興味」というのはその人の固有のものであって、特定の職業を持つ人では、その職業に偏る傾向があります。
それは、知っているか知らないかで収入や立場が変わるからです。
つまりそこには利害関係が絡んでいるからです。
だから、当然ながら、仕事に関係ある情報は記憶されやすいということになります。
好奇心であれ利害関係であれ、興味の内容ごとに、記憶に動員されるニューロン(神経細胞)は脳内のある領域に限定され、その領域のニューロンは活性化されてます。
活性化されているということは、若干の出力が用意されているということにほかなりません。
記憶というのは、エネルギーを消費します。
ニューロンが活性化されずに出力が小さいままでは、記憶することは難しくなります。
活性化されていないニューロンの持ち主の前では、どんな有意義な情報も、無縁な通行人のように通り過ぎてしまいます。
つまり人は、自分の興味を持っている領域の情報をかなりどん欲に捕まえようとします
ということは、その領域のニューロンが活性化されているということです。
これは、逆に言えば「活性化されたニューロンは興味の生みの親」ということでもあるし、また「記憶をよくしたかったら、ニューロンをどうやって活性化するのかを知らなければならない」ということにもなります。