「鹿尾菜」? これなんて読むのかご存知ですか? 今、若い女性に人気の海藻の食材名です。 さて、なんでしょうか??
知っていなければなかなか読めないと思いますが、
江戸時代に書かれた「本朝食鑑」という書に「鹿尾菜」の記載があります。
答えは「ひじき」です(^^)/
なぜこの字をあてたか諸説ありますが、ひじきの色や形が鹿の黒くて
短いしっぽに似ているからだそうです。
ひじきを見て鹿のしっぽを連想した昔の人はかなり発想が
豊かだったのでしょう
さて、このひじきの力は、女性に必要な三大成分がバランスよく摂れること、水溶性の食物繊維でデトックスと便秘解消を促進するとうことで若い女性に人気です。
海藻は昔から「長寿食」としておなじみですが、なかでも、ひじきは栄養豊富なマルチ食材と云えます。
からだに欠かせないビタミンやミネラルが豊富です。特に鉄分、カルシウム、食物繊維など「女性に嬉しい三大成分」がバランスよく摂れるのが魅力になっています。
産地や季節によって差がありますが、鉄分は100gあたり最大で
58.2mgも含まれています。
女性の多くは鉄分不足で貧血や血行不良になりがちですが、サラダや煮物など、ちょっとした工夫で副菜としてひじきを摂ることをお勧めします
また、カルシウムも豊富で、女性は出産などでカルシウムを失いますので、
歯が弱くなったり、骨粗しょう症になりリスクが男性より高いので30代あたりから特にカルシウムは必要になります。
ひじきだと栄養分がしっかりとれて、カロリーも低いので、いわゆるヘルシー、牛乳のカロリーや脂肪が気になる方にはGOODです。
さらに、ひじきは腸内環境を整え、「おなかの掃除屋」と呼ばれる食物繊維が100g中、約51.8gも含まれています。
デトックスしたい方、肌荒れや便秘をケアしたい方には絶対にお勧めです。
食物繊維には水に溶かやすい水溶性と、溶けにくい不溶性がありますが、実は日本人は水溶性の食物繊維が特に不足していると云われています。
不溶性の食物繊維だけをとっているとさらに便秘となり弁が詰まりやすくなるので注意が必要です。
ほかにも、ひじきはタンニンとヨウ素が注目されています。
タンニンは若返りの成分として知られるポリフェノールの一種です。
中性脂肪を減らすのを助けたり、高血圧などの生活習慣病のケアに効果を発揮します。
ひじきに含まれるタンニンはフロロタンニンと呼ばれ、特に還元力や抗酸化力が高い成分です。
紫外線から肌を守り、しわやシミになるのを防いでくれます。
また、ヨウ素は基礎代謝を高めてくれる重要な栄養素で、育毛効果や肌を健康に保つ効果が期待されます。
昔から「海藻を食べると髪が黒く、豊かになる」と言われてきたのはこの要素の働きです。
おそらく代謝をUPすることで、髪が生えやすい頭皮環境にしてくれるのでしょう。
ただ、ヨウ素は摂り過ぎると甲状腺に影響を与えるというイメージがありますが、食べ方を注意すれば直ちに問題になることはありません。
おつまみ昆布のように塩分もヨウ素も多いものを毎日食べ続けると影響が出る可能性がありますが、ひじきを煮物や酢の物、サラダなどで副菜として食べる分にはこれだけで甲状腺に悪影響が出ることはりません。
サプリメントなどで習慣的にヨウ素を過剰に摂取したり、甲状腺に疾患を持っている人は、医師に相談し食事などで毎日摂るのは控えたほうが良いと考えます。
(日本食品標準成分表2015年版、FIJIFILMビューティー&ヘルスケアOnlineより一部改編して引用)