102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.500
◇「マイクロプラスチック」の問題点、海洋だけでなく大気中にも浮遊②
ポイントとなるのが、マイクロプラの大きさです。
「大気中マイクロプラは海洋にあるものよりも格段にサイズが小さい(下図)。
4μm(*1)以下の粒子だと肺の奥まで届きます
*1 1μmは1mmの1000分の1
水中とは異なる、大気中のマイクロプラスチックの問題点
大気中の汚染物質といえばPM2.5(大気に浮遊する粉塵のうち粒の直径が2.5μm以下のもの)が知られるが、マイクロプラはそれらにも含まれる。また、問題はプラそのものより、汚染物質を吸着する性質にあります。
早稲田大学創造理工学部 環境資源工学科 の大河内教授は新宿区やカンボジア、富士山頂上などで大気中マイクロプラを計測している。
市中に大量のプラゴミが散乱していたカンボジアでは「1μmと非常にサイズの小さいものが1m3に80個近くと、新宿の15倍以上検出された」と報告しています。
プラスチックは紫外線や高温にさらされると劣化し細かく分解されていく。水中よりも大気中のほうが数倍から数十倍速いスピードで分解されていきます。
このとき温室効果ガスであるメタンを放出するのではといわれ、今後メタンの計測も計画されています。
市街地、森、海洋から上空に舞い上がり気流に乗って広範囲に運ばれるマイクロプラ。
環境にプラスチックが存在する限り、地球表層を循環することが懸念されます。
次回から、マイクロプラスティックの健康への影響について解説していきます。
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