くめちゃんのつぶやき脳No.433
102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座
◇脳の形は性格に影響するの?
メディアやネットなどで流されている数多くの健康情報と同じように、脳に関する情報も科学的事実から噂やデマまで玉石混交。
では、ここからは、ウソではなく真実のことを紹介していきます。
脳は痛みの感覚情報を処理しているが、脳自体は痛みを感じない。
脳の手術では全身麻酔を用いるが、脳そのものは麻酔なしで切っても痛みはない。
では、頭痛はどうだろうか。頭痛は脳の中が脈打っているように感じられるが、原因は、筋肉の緊張、副鼻腔の問題、血管の狭窄など、脳以外にあることが多い。
頭痛といえば、冷たいものを急いで食べたり飲んだりしたときに起きるブレイン・フリーズ(頭がキーンと痛くなること)を経験したことがあるだろう。
「アイスクリーム頭痛」とも呼ばれるが、心配はいらない。チョコチップクッキー入りのアイスクリームを1パイント(473ミリリットル)食べても、ニューロンが傷つくわけではない(ただし、血糖値とインスリンには悪い影響がある)。
ブレイン・フリーズは、脳の周囲の血管が急に収縮することで起きる。科学者に言わせれば、それは良いことで、冷たいものはもっとゆっくり食べなさい、と体があなたに教えているのだ。
そうやって、脳内の温度を保つ手助けをしている。
脳の有益な特徴は、もう一つある。それは「忘れやすい」ことです。
脳には記憶したことを忘れるメカニズムが備わっていて、取るに足りない情報のために貴重な保存スペースを無駄遣いしないようになっている。
誰かの名前や財布の置き場所を忘れても、焦る必要はない。それは脳の生存戦略の一部にすぎないのだから。
右脳人間や左脳人間というものは存在しないが、脳の形は性格に影響するという研究結果がある。
開放的で創造的で、好奇心旺盛な人は、大脳皮質が薄く、その面積が広い。つまり、より広い皮質が折り畳まれ、その分、ニューロンの数が多いということだ。逆に神経質な人は、大脳皮質が厚く、折り畳みが少ないため、その面積は狭い。
興味深いことに、内向的な人は外向的な人に比べて、前頭前野の灰白質が大きく厚いことが研究によってわかっている。
前頭前野は抽象的な思考に関係しているので、この違いは、内向的な人が他者と交流するよりも、抽象的な思考に多くの時間を費やしている結果だと科学者たちは考えている。
これは脳の可塑性を裏づける、もう一つの証拠なのです。
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