くめちゃんのつぶやき脳No.365
◇全粒穀物とアンチエイジングの最新研究が続々と⑨
・全粒穀物に豆類、海藻、発酵食品を加えるとさらにパワーアップ
さて、これまで全粒穀物を主食にすることを提案してきました。
そこで、さらにもう一つ意識したいのが「おかず」です。
おかずに食物繊維が豊富な食材を1品追加すると、食物繊維摂取量は3~5gほどプラスすることができます。
もともと、日本人は、副菜からも多く食物繊維をとってきました。
1品追加したいおかずとしては水溶性食物繊維が豊富なわかめ、ひじき、昆布をお勧めします。
また、豆類に豊富に含まれるレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)は食物繊維と同じような働きをします。
これは、大腸の奥のほうまで到達して発酵し、短鎖脂肪酸(*)を産生します。
*短鎖脂肪酸は、満腹感を高めたり、血糖値の急上昇を抑えたり、血圧を下げる、免疫機能に好影響を与えるなど、 幅広い機能が期待されている。
野菜ももちろんしかり摂ることが大切ですが、葉野菜などに含まれるのは、主にセルロースなどの発酵性の低い不溶性食物繊維です。
ですから、野菜なら根菜類がお勧めです。
そして、豆や海藻を意識してとることが、メタボ改善には有効です。
また、間食するならナッツや果物を選択するのがベストです。
さらに、腸における発酵作用を高めるために、乳酸菌や納豆菌などのプロバイオティクス食品を摂りましょう。
ヨーグルトや納豆、漬物(植物性乳酸菌)を合わせてとると、これらが腸を通過するときに腸内での発酵を手助けし、短鎖脂肪酸産生アップが期待できるからです。
すでに、述べたように日本人の食物繊維摂取量は、約14gで、「日本人の食事摂取基準」(2020年版)で目標とされる「1日あたり成人男性21g以上、成人女性18g以上」よりも少ない現状にあります。
主食を全粒穀物にし、副食で海藻や豆を選べば、1日あたりの食物繊維摂取量を5~10g追加することができ、目標をクリアすることになります。
参考までに、1食あたりでとることができる食物繊維量の目安を、主食、おかず、間食ごとにリストアップしました(表参照)。
主食を全粒穀物に変え、さらにおかずにも工夫を加えたら、食物繊維たっぷりの生活ができるはずです。
おいしい食べ方を工夫しながら、ぜひ全粒穀物ライフを。
(完)
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