くめちゃんのつぶやき脳No.356
◇花粉症対策、市販点眼薬の選び方と注意点
今年も多くの人が悩まされているスギ花粉症。鼻水と並んで、代表的な症状が「目のかゆみ」。
ドラッグストアに行くと花粉症向けの点眼薬もたくさん並んでいるが、処方薬とどこが違うのか?
使用上の注意点は何か?
今回は目のアレルギーに詳しい、みさき眼科クリニック院長(東京・渋谷)の石岡みさき先生のインタビュー
記事から引用させていただき、市販点眼薬の選び方や注意点について紹介します。
花粉症で目がかゆくなるのは、目に花粉が入って結膜(まぶたの内側から白目にかけての粘膜)に炎症が起きるためで、専門的にはアレルギー性結膜炎と呼ぶ。
花粉のような異物(アレルゲン 抗体)が体内に入ることで、それに対する抗体(IgE)がつくられ、免疫反応を担う肥満細胞の表面に結合します。
そこに再びアレルゲンが体内に入って抗体に触れると、肥満細胞からヒスタミンやロイコトリエンなどの炎症物質が放出されて、やかゆみを引き起こします。
この肥満細胞からヒスタミンなどの炎症物質の放出を抑えてアレルギー反応を抑えるのが抗ヒスタミン剤です。
眼科で処方される点眼薬や市販の点眼薬の大部分はこのタイプです。
この時期はドラッグストアに行くと、花粉症の目のかゆみを抑える点眼薬が何種類もずらっと棚一面に並んでいます。
さて、これらの市販点眼薬はどれほどの効果はあるのか迷うところです。
市販の点眼薬は保険がききませんので「効かないのでは」と思う方もおられます。
確かに市販薬は、処方薬に比べると基本的には濃度は薄くなっていますが、処方薬と同じ、かゆみを抑える成分の「クロルフェニラミンマレイン酸塩」や、抗ヒスタミン成分が入っていれば効果は期待できます。大切なのは症状にあった点眼薬を選ぶことです。
自分で、選ぶのが面倒な人は店の薬剤師さんに「目がかゆいんですが・・」と相談するの一番です。
市販薬でも改善しない場合は、眼科医を受診されることをお勧めします。
使用にあたっては、点眼薬を一度に何滴も差す人がいるが、1滴差せば十分とのこと。
支持されている用法容量を守って使いましょう。差した後は薬液が流れないよう、薬液をとどめるため、しばらく目を閉じて目頭を押さえること。
また、家族であっても同じ点眼薬を使い回さないよう注意してください。
また、点眼薬を使用する前に、できれば目に入った花粉を洗い流すために人工涙液を使うとよいとのこと。
人工涙液とはもともとドライアイの治療などに使われるもので、涙に近い成分になっていて、薬効成分は入っていません。
なお、「目を洗う」といっても水道水で洗うのはNG。
含まれている塩素によって目の表面に傷がつくことが多いとのことなので注意しましょう。
なお、点眼薬と同じく、人工涙液も使い過ぎはよくない。「使い過ぎると涙の安定性を保つために重要な役割を果たす粘液のムチンを洗い流してしまうので、多くても1日10回以内に。1回使ったら1時間は間を空けるようにしてください」と石岡さんはアドバイスされています。
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