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くめちゃんのつぶやき脳No.319

◇喫煙者ほどインフルエンザワクチン接種が必要!


タバコを吸う人(喫煙者)は、タバコを吸わない人(非喫煙者)に比べてインフルエンザにかかるリスクが約5.7倍になることが、英国で行われた研究で明らかに!。


喫煙は、気道の構造を変化させ、呼吸器の免疫系に悪影響を及ぼすことが知られています。これまで、喫煙者は慢性閉塞性肺疾患などの慢性呼吸器疾患や、肺炎などの急性呼吸器感染症を発症しやすいことが示されていましたが、喫煙とインフルエンザとの関係については、明らかにされてきていません。


 今回の研究では非喫煙者と比較した喫煙者のインフルエンザ発症リスクの大きさを明らかにするために、これまでに行われた、喫煙とインフルエンザの関係について検討した複数の研究を対象に、系統的レビューとメタ分析(*1)を行ったものです。


 喫煙者と非喫煙者のインフルエンザ発症リスクについて比較していた研究、計4万685人を分析対象にしました。


 確定例を対象に、喫煙者のインフルエンザ発症リスクを比較したところ、非喫煙者の5.69倍であることが明らかになりました。


また、症状に基づいて診断された患者でも、発症リスクは非喫煙者に比べ1.34倍と、喫煙者の方が34%高くなっていました。


 今回の研究で、喫煙者はインフルエンザを発症するリスクが高いことが示されましたが、喫煙をやめれば発症リスクが低下するのかどうかは、現時点では明らかではありません。


論文では喫煙者ほどワクチン接種が必要である可能性が示されたとした上で、今後は、既に禁煙した人のリスクを、非喫煙者、喫煙者と比較する研究や、次世代型のタバコ(電子タバコや加熱式タバコ)のユーザーのインフルエンザのリスクについて検討する研究を行う必要があると述べていますす。


*1 系統的レビューとメタ分析とは、文献を網羅的に探索して、知りたい疑問に対する答えを得るために行われた研究の報告をできるだけ多く同定し、それらの中から条件を満たす論文を選んでデータを抽出し、統計学的な分析を行って、信頼性の高い結論を導き出す研究方法のこと。

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