くめちゃんのつぶやき脳No.256 ◇我慢した「おなら」は どこへいくの?①
聞きたかったけど、なかなか聞けなかった・・・・。
知ってるようで、知らなかった・・・。
孫からの質問に、ふと日常的な生活シーンにある「カラダの反応・仕組み」について、ちょっと真面目にかつ楽しく調べてみました(^_-)-☆
2回に分けてお伝えします。
まず、おならは何でできているのか解説します。
おならの成分で最も多いのは、空気中に含まれる窒素で、これに、酸素、二酸化炭素、水素、硫化水素などからできます。
私たちが吸い込んだ空気は肺に行きますが、食事なのでの飲み食いで胃にも空気が取り込まエれます。
水を10cc飲むと、胃に約18ccもの空気が入ることが観察されてます。一部はゲップとして口から出るが、残りは腸に移行して、おならとして排出されることになります。
さて、そのおならを我慢して出さないとどうなるのかが今回のテーマです。
まず、最も多い窒素は体内で利用されることがないので、腸管からも吸収されず腸の中に滞留することになります。
一方、酸素は腸内の細菌によって消費されてその分減少していきます。
実は、おならの成分は酸素のように、腸管内で消えていくものが多いのです。二酸化炭素は、胃の消化液である胃酸が十二指腸ではたらく消化液の膵液で中和されるときに大量に発生してきます。
また大腸でも作られるが、これはすぐに吸収されて消えてしまいます。
水素は大腸で腸内細菌の働きによって発生してきますが、これも腸管で吸収されてしまいます。
ところで、おならの悪臭の最大の原因である硫化水素は、おならを我慢しても、その濃度が下がらないので厄介なのです。
硫化水素は大腸の腸内細菌によって作られます。
腸内細菌は食物繊維を餌にして、短鎖脂肪酸という大腸にとって必要な物質を作る過程で発生してくるのです。
その臭いは“卵が腐ったような”とよく形容されるような悪臭です。
おならの成分の99%は無臭性のガスで、硫化水素など、臭い成分は残りの1%に過ぎないのですが。
臭いのきついおならの場合は、40~50ppmの硫化水素が含まれるそうです。
おならを我慢すると、大腸の腸管の粘膜にある酵素が働いてごく微量の硫化水素を分解しますが、新たな硫化水素がどんどん生成されるため、硫化水素の濃度が下がることには寄与しないのです。
つまり、いったん「おなら」を出すのを我慢しても、その後で出すおならの臭いを抑えることはできないということです。
一部の人は直腸の腸内細菌によってメタンガスも発生しますが、日本人ではほとんどいないそうです。
おならの代名詞としてよく耳にする成分ですが、実はメタンは無臭です。
つまり、まとめると、おならの成分には、排出を我慢することで腸内に残るものと、腸管を通じて体内に吸収されるものがある。
腸管で吸収されないのは窒素。硫化水素はごく微量しか吸収されないということになります。
次回につづく