くめちゃんのつぶやき脳 No.186 ◇サザエさん症候群は自殺リスクが高い?
- 竹内久米司
- 2019年8月2日
- 読了時間: 2分
サザエさん症候群ってご存知でしたか。え、そんな疾患あったっけ?と一瞬考えましたが、たぶんそう思った方も多いと思います。
正式な病名ではありませんが、サザエさん症候群は心療内科や精神科では一定の認知度がある概念なのだそうです。
たぶん。これは、日曜日の夕方、「サザエさん」が始まる頃になると気分が憂欝になるというものです。明日から仕事や学校が始まるというプレッシャーに由来する、軽い抑うつ状態と考えられます。海外では、「Blue Monday」と呼ばれています。
私が会社人間だったころは、笑点症候群と呼ばれていたように記憶しています。
日曜日の夕方TVの笑点が終わるころになると明日から学校や仕事が始まるというので軽いうつにになるという症状のことを指していました。
私も月曜日に緊張を強いられる仕事があるときなどはこの笑点症候群にかかったことが何度かあります。
Ohtsu T, et al. Blue Monday phenomenon among men: suicide deaths in Japan. Acta Med Okayama. 2009;63:231-236.
この論文はサザエさん症候群、じゃなかった、Blue Mondayについて論じた日本の報告です。
これによれば、月曜日の自殺率が全年齢層の男性で高いことがわかりました(自殺率比:1.49、95%信頼区間:1.04~2.14)。
そして火曜日、水曜日と進むにつれて、この比は減衰していくこともわかりました。
また、生産年齢層と呼ばれる脂の乗り切った男性で自殺率が高いこともわかりました。
そりゃ働いているから、ストレスを感じることも多いわけですからね。
一方、女性の場合、就労している層が男性ほど多くないからか、曜日ごとの差はみられなかったようです。
また、男女ともに休日、祝日における自殺は少なかったようです。
やはりネックは月曜日ですね。
サザエさん症候群だと自覚している人は、月曜日は注意して出勤するようにしましょう。
また、病的だと思うならば早めにしかるべき医療機関へ相談するようにしてください。
そして、日曜日の夕方にサザエさんを見ないことが大事かもしれません。
あ、こんなこと書いたらテレビ局に怒られるか。

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