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くめちゃんのつぶやき脳 No.160 ◇揚げ物フェチの死亡リスクは上昇する可能性高い?

揚げ物の摂取頻度が死亡リスクに影響するという唐揚げ好きの人には要注意な報告がありましたので紹介します。

私達は生きるために、食物を摂取することによりエネルギーを獲得している。ところが、現代社会では、昔と異なり自宅で食事をする習慣が希薄になり、外食産業への依存が増していることは明らかな事実である。

なかでも揚げ物は、調理の簡便性や嗜好の視点から好まれる傾向がある。

とくにファストフードの普及で、フライドチキン、フライドポテト1)らが、世界中の多くの国々において、日々の生活の中で愛用されている。

このような食生活環境の変化の中で、揚げ物、とくにフライドチキンや魚介類フライの摂取量増加が死亡リスク高めている可能性を、米国・アイオワ大学のYangbo Sun氏らが、閉経後女性を対象とした大規模前向きコホート研究(Women’s Health Initiative:WHI)のデータ解析結果から明らかにし、揚げ物による深刻な死亡率への影響を報告しました。この論文に関して私的見解もふくめてコメントします。 研究要約  全米40ヵ所の臨床施設で、1993年9月~1998年9月にかけWHIに登録された50~79歳の女性10万6,966例を対象として、2017年2月まで追跡調査が行われた。自己記入式食事調査に基づき、揚げ物摂取と死亡リスクの関連性、揚げ物の種類と健康被害の大きさ、揚げ物がなぜ死亡率上昇につながるのかを調査・検証した。 結果  揚げ物をまったく食べない人は、揚げ物を食べる人に比べ、ハザード比(HR)*は全病因死亡率で1.08(95%信頼区間[CI]:1.01~1.16)、心血管死亡率で1.08(95%CI:0.96~1.22)と有意であった。 *ハザード比(HR)統計学上の用語で、臨床試験などで使用する相対的な危険度を客観的に比較する方法。

詳細は略しますが、見方はHRが1以上の場合にはその因子がリスクを増大させる。

比が1以下の場合にはその因子がリスクを軽減させると解釈する。

フライドチキンを1週間に1食分以上食べる人のHRは

全病因死亡率で1.13(95%CI:1.07~1.19)、心

血管死亡率で1.12(95%CI:1.02~1.23)と有意であった。

魚介類揚げ物のHRは全病因死亡率で1.07(95%CI:1.03~1.12)、

心血管死亡率で1.13(95%CI:1.04~1.22)と有意であったが、がん死亡率上昇に関しては、揚げ物の総摂取量・種類別摂取量ともに関連性を認めなかった。

さて、今回の  揚げ物が全病因死亡率、心血管死亡率を増加させるとの報告は、大きな反響を社会に及ぼす可能性があります。

本研究のみでは、揚げ物と死亡率の上昇の因果関係を解明することは難しいが、報告を深刻に受け止め、外食では揚げ物の摂取は極力控えることが現段階での予防策として好ましいと考えます。

揚げ物に使う油の使いまわしによる油質の劣化(酸化)・変性を引き起こすこと、およびサクサクした食感を出すために好んで使用されているトランス脂肪酸の添加が、このような事態に深く関与している可能性が推測されるところ。

家庭での新鮮な油の使用で同様の結果が起こるか否かは疑問で、さらなる検証が必要である。即断するのではなく、今のところは古い油や油の使いまわしを避け、油種吟味および揚げ物を食べる機会を減らす配慮が必要と考えます。

予防原則から疑わしきは回避することが身を守ることにつながります。

揚げ物過剰摂取の健康被害への警鐘と受け止めるべきメッセージではないでしょうか。

但し、

異なる結果報告もあり、結論を出すには時期尚早かもしれません2)。

参考文献はこちら

1)Veronese N, et al. Am J Clin Nutr. 2017;106:162.

2)Guallar-Castillon, et al. BMJ 2012;344:e363.

 
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​代表 薬学博士 竹内 久米司

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