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脳科学的栄養学No.141 ◇便秘が、全死亡率や心血管疾患発症リスクを高める

便秘は特に女性では日常で最も多くみられる症状の1つです。

腸内細菌叢の変化によると考えられている、アテローム性動脈硬化症の発症と、心血管疾患の発症リスクとの関連についてはほとんど知られていない。

今回、米国退役軍人コホートにおける研究から、便秘であることと便秘薬の使用がそれぞれ独立して、全死因死亡、心疾患発症、虚血性脳卒中発症のリスクと関連していたことを、米国テネシー大学/虎の門病院の住田 圭一氏らが報告しています。

 研究の対象は米国退役軍人335万9,653例において、2013年まで追跡し、便秘の有無・便秘薬の使用(なし、1種類、2種類以上)と、全死因死亡率・冠動脈疾患発症・虚血性脳卒中発症との関連を検討した。  主な結果は以下のとおり。 ・335万9,653例のうち、23万7,855例(7.1%)が便秘と同定された。 ・便秘の患者は、便秘ではない患者と比べて全死因死亡率が12%高く冠動脈疾患発症率が11%、虚血性脳卒中発症率が19%高かった ・便秘薬使用なしの患者に比べ、1種類および2種類以上の便秘薬使用患者はそれぞれ、全死因死亡率で15%、および14%、冠動脈疾患発症率で11%、および10%、虚血性脳卒中発症率で19%および21%といずれも高くなった。

便秘が日常的になっている人は、軽く考えず改善に努めることをお勧めします。

原著論文はこちら

Sumida K, et al. Atherosclerosis.2018 Dec 23;281;114-120. [Epub ahead of print]

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