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くめちゃんのつぶやき脳 No.132 ◇うつ病予防に「脂肪酸」摂取が有効?

うつ病リスクの増悪にn-3系多価不飽和脂肪酸の摂取量や血中レベルの低下が影響していると考えられているが、まだ明らかになってはいない。

Park Y氏らは赤血球中のn-3系多価不飽和脂肪酸や魚類の摂取量がうつ病リスクと負の相関を示すのではないかと考え、この仮説を明らかにするためケースコントロール研究を行った。

対象はうつ病自己評価尺度(CES-D)韓国版によりスコアが25以上で精神科医による診断を受けた韓国人うつ病患者80例(対照群:慢性疾患を合併していない88名)。

赤血球中のn-3系多価不飽和脂肪酸、魚類の摂取量との関係を明らかにするため、多変量回帰分析を行った。

主な結果は以下のとおり。

・うつ病リスクは、赤血球中のEPA、DHA、パルミチン酸、ステアリン酸と有 意な負の相関を示し、パルミトレイン酸とは正の相関を示した。

 つまり、血中のEPA,DHA、パルミチン酸、ステアリン酸の値が高い人ほど

うつ病発症リスクは低下する関係にあるということ。

また、血中パルミトレイン酸が高いとうつ病発症リスクが高くなる傾向にあ るということになる。

・うつ病リスクは、炭水化物、魚類、穀物の摂取と負の相関を示し、脂肪や肉 の摂取とは正の相関を示した。

・うつ病リスクを減少させるには、赤血球中のn-3系多価不飽和脂肪酸レベル や魚類(飽和脂肪酸)の摂取量を増加させることが必要であるが、韓国人で

は赤血球中のトランス型不飽和脂肪酸が減少していた。

今回の報告はうつ病の予防には食がかかわっていることを示唆するものですが、うつ病予防の基本は食も含めた生活習慣病(メタボ)予防に気を配ることが第一です.

原著論文はこちら

Park Y, et al. Ann Nutr Metab. 2012 Jul 6; 61(1): 25-31. [Epub ahead of print]

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