くめちゃんのつぶやき脳No.77 くめちゃんのつぶやき脳No.77 ◇「ヘルシー表示食品」と「糖類の多い食品」は、食べた後の間食を誘う②
健康に良いという思い込みがあるほうが、間食量を増やす
試験2では、184人の学生を対象に、心理的な要因も組み合わせて評価しました。用意したのは試験1と同じ2種類のシェイクですが、それぞれのシェイクに、健康に良いことを意味するラベル(HELATHY LIVING)と、健康には良くないが、特別にリッチな感じを持たせるラベル(INDULGENCE)のいずれかを添付し(図1)、計4種類のシェイクを用意しました。
その結果、食べたポテトチップスの量は、HEALTHYラベルの高糖類シェイクを飲んだグループのほうが、INDULGENCEラベルの高糖類シェイクを飲んだグループよりも多く、逆にHEALTHYラベルの低糖類シェイクを飲んだグループはINDULGENCEラベルの低糖類シェイクを飲んだグループより少なくなっていました(表2)。
今回の2つの試験で得られた結果は、食べた食品の糖類の含有量が多いほうが、また、健康に良いという思い込みがあるほうが、その後の間食の消費量が増えることを示唆しました。ただし、本人が、シェイクが不健康だと認識すると、糖類が摂取量に及ぼす影響は小さくなる、すなわち、食欲がコントロールされる可能性も明らかになりました。
著者らは、特に朝食用のヨーグルト、シリアル、グラノーラなどは、ヘルシーを売り物にしつつ糖類が多いので、その後の間食を増やすのではないかと心配しています。
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Mandel N, et al. Appetite. 2017 Jul 1;114:338-349. doi: 10.1016/j.appet.2017.04.001. Epub 2017 Apr 4.