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くめちゃんのつぶやき脳 No.57 焼いた肉や魚が高血圧と関連

グリル調理、オーブン調理、高温調理した肉、家禽、魚を多く摂取することは、全体的な摂取量とは独立して高血圧のリスク増加と関連するという報告がありました。

さらにそのリスクはよく焼いた肉を多く摂取することによって増加するとのこと。

報告では定期的に赤肉、鶏肉、魚を摂取する人において、グリル調理/バーベキュー、オーブン調理、ローストを含む直火や高温調理の使用を避けることが、高血圧リスクの低下に役立つ可能性があることを、われわれの結果は示唆していると述べている。

(Harvard T.H. Chan School of Public Health(マサチューセッツ州、ボストン)栄養学科のリサーチフェロー Gang Liuら)

Nurses’ Health Study(1996~2012年)における約3万3,000例の女性、およびHealth Professionals Follow-Up Study(同じく1996~2012年)における約5万4,000例の男性について調査した結果、直火または高温調理された赤肉、鶏肉、魚を、月に15回を超えて摂取することは、これらの摂取が最も少ない月4回未満の群と比較して、高血圧リスクが17%上昇することに関連していることが示された。

有害な化学物質

グリル調理した食品は、発がん物質となりうる化学物質の生成を引き起こすことが知られており、過去の研究では高血圧リスクは明らかにされていないものの、主要メカニズムによってそのリスクの増加が説明可能である、とされている。

正確な原因は依然として明らかになっていないものの、高温で肉を調理することによって、複素環芳香族アミン(HAA)、多環芳香族炭化水素(PAH)、終末糖化産物(AGE)を含む数種類の有害な化学物質が生成されることを示唆するエビデンスが蓄積しつつあり、化学物質は酸化ストレス、炎症、インスリン抵抗性を誘発することが動物実験で示されていると。これらの病態生理学的経路が、高血圧発症リスクの増加につながるかもしれない」とも述べている。

この関連について詳しく調査するため、ベースライン時に高血圧、糖尿病、心血管疾患、がんを有する参加者を除いた、女性3万2,925例および男性5万3,852例のデータを評価した。

平均追跡期間は12~16年であり、3万7,123例が高血圧を発症した。

週に2サービング以上の赤肉、鶏肉、魚を摂取し、さらにグリル調理、バーベキュー、オーブン調理、ローストを含む、直火または高温での調理を月に15回超実施した群は、そのような調理が月4回未満の群と比較し高血圧リスクが増加しており、統合ハザード比(HR)は1.17であった(95%信頼区間[CI]:1.12~1.21、傾向のp<0.001)。

肉の焼き加減の四分位によるさらなる解析において、最もよく焼いた赤肉または白肉を好む群では、最も焼き加減の弱い肉を好む群と比較し、高血圧の統合リスクが増加した(HR:1.15、95%CI:1.12~1.19、傾向のp<0.001)。

これは、赤肉、鶏肉、魚の総摂取量といった因子の調整後も観察された。

特定の食品群を詳細に解析することで、直火または高温で調理した食品を最も摂取した群は、最も少ない群と比較し高血圧リスクが高いことが明らかになった。統合HRは、赤肉では1.18(95%CI:1.13~1.23)、鶏肉および魚では1.12(95%[CI]:1.08~1.16)であった。

肉の焼き具合(ウェルダンvs.レア)に関連する高血圧リスクに関しては、統合HRは赤肉では1.15(95%CI:1.12~1.19)、鶏肉および魚では1.10(95%CI:1.07~1.14)であった(すべての傾向のp<0.001)。

タバコの燃焼時と同様に高温での肉の調理中にも生成される発がん物質で、肉の焦げとも関連があるHAAsの推定摂取量についても調査した。

HAAs摂取量の第5五分位群と第1五分位群とを比較し、実際に高血圧リスク増加と関連したことを見いだした。統合HRは1.16(95%[CI]:1.13~1.21、傾向のp<0.001)であった。

本試験が因果関係を証明するものではないことを著者らは強調しているものの、同氏は、「それでもやはり本試験は、高血圧におけるグリル調理または高温調理の潜在的役割を浮き彫りにするものである」と述べた。

「われわれの結果は、よく焼いた食品や、グリル調理/バーベキューおよびオーブン調理を含む直火や高温調理の使用を避ければ、高血圧のリスクの低下に役立つ可能性があることを示唆するものである」と同氏は述べた。

本試験の重要な限界には、豚肉や羊肉を含む何種類かの肉と、煮込みおよび炒め料理を含むいくつかの調理法が質問票に含まれていなかったことが挙げられる。さらに、本試験集団は主に白人の医療者で構成されていたため、すべての集団に対し一般化できない可能性がある。

https://www.medscape.com/viewarticle/894482  より直訳引用

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