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102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.640

  • 執筆者の写真: 竹内久米司
    竹内久米司
  • 13分
  • 読了時間: 3分

◇脳と心のリセットタイム!レム睡眠の健康効果をクイズで学ぶ


【問題】

睡眠は、大きく「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」に分けられます。

最近ではレム睡眠に関する研究も進んできました。

それでは、レム睡眠について、以下のうち正しいものはどれでしょう。


(1)通常の夜の睡眠では、レム睡眠の後に、ノンレム睡眠が出現する

(2)レム睡眠中は手足や体幹の筋肉が完全に脱力する

(3)レム睡眠は、大きな波のような脳波が表れるので

  「徐波(じょは)睡眠」とも呼ばれる


【解説】

睡眠には「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の2つがあります。

「レム(REM)」は「急速眼球運動(Rapid Eye Movement)」の略で、このとき目がまぶたの下で素早く動いているのが特徴です。


夜の眠りでは、まず深いノンレム睡眠がきて、そのあとにレム睡眠が現れます。

朝に近づくにつれて、レム睡眠の時間が長くなります。


健康な若い人では、レム睡眠が全体の約20%を占めるのがふつうです。

レム睡眠のときは、夢を見ることが多いです。

ほとんどの夢は覚えていませんが、たまに記憶に残る夢は気分が悪いものが多い、という研究結果もあるそうですよ。



夢を見ることには意味がある?

睡眠の研究で世界的に有名な筑波大学の柳沢正史先生によると、たとえ悪い夢でも、見ること自体は悪いことではないそうです。


夢には「起きているときに起こるかもしれないストレスに備える」という働きがあるという考え方があります。実際、PTSD(心の傷の症状)の患者さんは、たくさん夢を見たほうが回復が早いというデータもあるそうです。


ノンレム睡眠にはレベルがある?

もうひとつの「ノンレム睡眠」は、脳の活動によってN1、N2、N3の3つの段階に分かれます。その中でも一番深いのが「N3」で、脳波がゆっくりで大きな波のようになるため、「徐波(じょは)睡眠」とも呼ばれます。


レム睡眠は“浅い睡眠”ではない?

夢を見るということは、脳がしっかり働いている証拠。


だからといってレム睡眠は「浅い眠り」と思われがちですが、それは間違いなんです。


筑波大学の柳沢正史先生によると、レム睡眠中は脳が外の世界から切り離された、深い睡眠状態。実験で、どのくらいの音で目が覚めるかを調べると、レム睡眠はノンレム睡眠の深い段階(N2〜N3)と同じくらいの深さなんだそうです。


体の筋肉は完全にリラックスして動かなくなりますが、視覚をつかさどる脳の部分は活動していて夢を見るという、ちょっと不思議な状態です。


レム睡眠と健康の関係は?

同じ時間寝ていても、レム睡眠が少ない人は寿命が短くなったり、認知症になりやすいという研究報告もあります。

質のよいレム睡眠をとることが、元気に長生きするカギかもしれませんね。


【正解】

正解は、(2)レム睡眠中は手足や体幹の筋肉が完全に脱力する です。

 
 
 

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​代表 薬学博士 竹内 久米司

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