102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.610
- 竹内久米司
- 2024年12月13日
- 読了時間: 2分
あなたの人生が変わる新栄養素講義
◇中性脂肪とコレステロールは「仕事」が違う②
コレステロールと中性脂肪はどちらも血液の中のあぶらです。
あぶらを水に混ぜたら分離するように、コレステロールや中性脂肪を血液中に置くと分離してしまいます。
そこで、これらを運搬するため、「リポたんぱく」というたんぱく質のカプセルの状態で血液の中を流れています。
どちらも体にとって絶対に必要なものですが、「仕事」が全然違います。
この違いを理解しておくと、対策の違いも頭に入りやすいのではないかと思います。
まず、中性脂肪から説明します。
これは体を動かすガソリンのような役割をしています。
体のエネルギー源を備蓄するための燃料というイメージです。
焼肉をたくさん食べた翌日に血液検査をした人の血液を置いておくと白濁してくることがあります。
その原因は中性脂肪です。
このように焼肉や天ぷらなどの油物を食べると中性脂肪は上がりますが、それだけではなく、糖質やたんぱく質も、余れば中性脂肪になります。
例えば、果物やまんじゅう、ごはんやうどんも、その日に使われなければ中性脂肪となって蓄えられます。
つまり、何を食べても余れば最終的には中性脂肪になるんですよ。
お腹の腸間膜についている内臓脂肪はその中性脂肪の倉庫です。
人間の体は飢餓の時代を長く生きてきたので、せっかく口にした貴重な栄養を簡単に捨てないように進化してきました。
余ったエネルギーは中性脂肪にして、脂肪細胞に入れて備蓄しておく。
すると脂肪細胞がふくらむ。それが肥満ですね。
内臓脂肪が大きくなるとお腹が出てくるので、メタボのチェックでは腹囲を重視するわけです。
中性脂肪というのはガソリン(燃料)なので、それを減らす仕組みは単純です。
筋肉を動かして燃やせばなくなるし、食べ物から補給しなければなくなる。
だから中性脂肪を減らすには、運動で消費カロリーを増やすことや摂取エネルギーを減らす、つまり、食べ過ぎないことが有効なわけです。

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