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102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.602

あなたの人生が変わる新栄養素講義

糖質の賢い摂取法:過剰や不足が引き起こす老化や筋肉減少を防ぐために⑧

◇甘い罠!糖分と清涼飲料水の過剰摂取に警鐘を鳴らす


糖質が気になる方は、特に甘さを加えるものに注意を払う必要があります。

例えば、紅茶やコーヒーに入れる砂糖、またはお菓子や清涼飲料水などは、肥満やむし歯の原因になりやすいため、控えた方が良いでしょう。


WHO(世界保健機関)も、食品加工や調理中に加える糖は、総エネルギーの5%未満に抑えるよう推奨しています。


特に清涼飲料水に多く含まれているブドウ糖果糖液糖や果糖ブドウ糖液糖は、糖の吸収が非常に早いです。これらは運動後の栄養補給や血糖値が低下したときには便利ですが、普段から飲んでいると糖尿病や肥満のリスクが高まるため、注意が必要です。

水分補給に甘い飲み物を使うのは控え、運動後のご褒美や集中した作業の後に飲むタイミングを決めて楽しむと良いでしょう。



もう一つ気を付けたいのは、果糖の摂取量です。

果糖は果物に多く含まれる糖質で、適量なら問題はありませんが、大量に摂取すると血糖値が上がることがあります。私の実食経験から、柿やスイカなどは特に血糖値を上げやすい印象があります。



果物にはビタミンやポリフェノール、食物繊維が豊富に含まれているため、健康維持のためには毎日摂取することが推奨されています(J Clin Endocrinol Metab. 2021 Sep 27;106(10):e4097-e4108.)。


ただし、中には血糖値が上がりやすい果物もあるため、食べ過ぎると糖尿病のリスクが高まる可能性があります(BMJ Nutr Prev Health. 2021; 4(2): 519–531.)。


オレンジ1~2個程度の果糖なら小腸で速やかに代謝されるので、適度な摂取を心掛けましょう。


2024年4月から始まった厚生労働省の指針「健康日本21(第三次)」では、1日の果物摂取目標量が200gとされていますが、健康な方ならそれで良いかもしれませんが、血糖値や肥満が気になる方には多すぎます。


糖尿病の方は1日の果物の量を80kcal程度に抑えることが推奨されていますので、その範囲内で収めると良いでしょう。


また、食品別のグリセミックインデックス(GI)やグリセミックロード(GL)も参考にすると良いです。


GIは食品が血糖値を上げやすいかどうかを示し、GLは血糖値と糖質量を数値化したものです。


最近では果物の品質が向上し、糖質が多い果物も増えてきています。

糖尿病などで血糖コントロールを行っている方は、GI値やGL値だけに頼らず、実際に自分で食べてみて血糖値が上がりやすい食材を確認しておくと良いでしょう。

以下に、代表的な食材のGI値やGL値を紹介しますので、参考にしてください。






気を付けたいのはジュースです。

果物と同じ重量でも、ジュースにしただけで血糖値が上がりやすくなります。

また、市販のジュースは食物繊維が除去されていたり甘味料を加えたりしていることもありますので、ジュースはあくまでもし好品としましょう。


果物や野菜にカウントはしないでください。






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