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102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.600

あなたの人生が変わる新栄養素講義

糖質の賢い摂取法:過剰や不足が引き起こす老化や筋肉減少を防ぐために⑥


◇食べ方次第で糖質の吸収が穏やかに


私たち日本人にとって、ご飯やうどんを主食とする食生活は身近ですが、糖質を取りすぎると肥満や糖尿病になりやすく、それが原因で心筋梗塞や脳梗塞のリスクも高まります。


最近の研究では、糖質の量だけでなく、どんな食べ方をするかも健康に大きな影響があることが分かってきました。

では、どうやって糖質を取ればいいのでしょうか?

今回から解説していきます。


糖質は私たちの脳や体を正常に動かすのに不可欠なエネルギー源です。

前回まで、糖質の種類や機能、糖質のとり過ぎによる健康リスク、間違った糖質制限による悪影響などについて紹介してきました。


 では、実際に糖質のおいしさを楽しみつつ、長く健康を維持していくためにはどのように糖質をとっていくといいのでしょうか。


藤田医科大学病院の食養部部長、飯塚勝美先生は「体が正常に働くためには、ある程度の糖質が必要なので、米やパン、麺類などの炭水化物を極端に減らすことは避けるべきです」とおっしゃっています。


炭水化物には、消化・吸収されてエネルギーになる「糖質」と、消化はされませんが腸内環境を整える「食物繊維」が含まれています。


「病院食の献立を考える際は、まずたんぱく質の量を決めてから、次に脂質を考え、それ以外を炭水化物で補います。

この割合をカロリーで見ると、たんぱく質が2〜3割、炭水化物が5〜6割となり、バランスよく糖質を摂取できます」と話しています。


つまり、わかりやすく言えば、1食の目安としては、ご飯などの炭水化物は両手に乗るくらい、魚や肉などのたんぱく質は片手分、そして野菜は両手に乗るくらい摂るというイメージです。


まずは、多少のばらつきを気にせず、このバランスの取れた食べ方を習慣にすることが大切です。


血糖値が気になる方や、生活習慣病の予防のためにダイエットが必要な場合は、炭水化物を少し減らし、その分たんぱく質や野菜を増やすのが良いとされています。


前回まで解説してきましたが、糖質を極端に減らすと筋肉量が落ちやすく、ダイエット後にリバウンドしやすくなります。


また、炭水化物を減らすと、代わりに脂質を多く摂取してしまい、結局エネルギー制限に繋がらないことが多くなります。


炭水化物は食物繊維の重要な供給源でもあるため、全く食べないのではなく、量を調整するのが理想的です。


糖質の吸収速度を緩やかにする食べ方を習慣にすることが、健康を維持するために役立つということです。



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