102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.560
あなたは大丈夫? 加齢とともに低下する噛む力、飲み込む力⑩
◇誤嚥性肺炎防止につながる簡単ツボ押し
誤嚥性肺炎は、本来気管に入ってはいけないものが気管に入ることによって起こる肺炎のことです。
重症化すると呼吸機能が低下し、繰り返しかかると命を落とす可能性もありますので要注意です。
飲み込む力や咳をする力が弱まると、誤嚥性肺炎のリスクは高まるので、自分でできる誤嚥性肺炎の防止につながる、簡単なツボ押しを紹介します。
ツボ押しは、毎食前に1~2回、耳の付け根の後ろのくぼみ部分を指で押すだけです。
とても簡単ですね。
飲み込みのしにくさ、咳の出にくさを改善する効果が期待できるとされています。
◇よく食べよく笑ことなど日常生活の中で、噛む力は鍛えられる
ここまで、飲み込む力を鍛える方法を紹介してきたが、では、噛む力はどうすれば維持・改善できるのだろうか。
もちろん、虫歯や歯周病を防いで歯を1本でも失くさないために、歯のケアは欠かせません。
歯をキープすることは大前提だが、そのほかにできる噛む力対策は、日常生活の中にもあるんです。
その、ポイントは、いつも食べやすいものばかり食べるのではなく、日常的に歯ごたえのあるものを食べることですね。
この点に気を配っているだけで、噛む力はだいぶ維持できる。
例えば、鶏肉を使うときに柔らかいもも肉ではなく弾力のあるささみ肉を選ぶ、というようなことを実践するだけでよいでしょう。
少し変わった話だと、柔らかいマウスピースを使うという手もある。ある研究( Takano S, et al. Sci Rep. 2021 Mar 31;11:7285. )によると、マウスピースを口に入れて、ギュッと噛みしめることを4週間継続することで噛む力が強くなった報告されてます。
噛む力や飲み込む力を鍛えるには、誰かと話すことも大切になります。
一人暮らしの人は、誰ともしゃべらずに1日を過ごすことも多いかもしれませんが、なるべくしゃべってほしいです。
そして、「話す」といってもただ話すのではなく「爆笑する」ことが大きなポイントになります。
声を限界まで出すことによって、口周りの筋肉を鍛えることができる。
しっかりと長く大きく声を出して爆笑するといいです。
爆笑することは呼吸筋にも良い効果が期待できます。
完
Commentaires