102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.543
「体に良い食」も、過ぎたるは、なお及ばざるがごとし④
◇毎日必ずとってほしい食品はなんでしょう?
オンラインクラブ会員として私の講座を学ばれてきた方は、すでにお分かりかと思いますが。
云うまでもなく、
食生活で大切なのは「体に良い」特定の食品ではなく、いろいろな食品をバランス良く食べることです。
そうすることで必要な栄養素をとることができ、特定の栄養素のとり過ぎも防げるのでしたね。
そのための「食品の目安量」というものがあります。
健診結果がいくつか基準値を超えている人でも、これに従って食事をしていると血液データが
「美しく」なることが期待できますよ。
女子栄養大学の創設者・香川綾先生が提唱された「四群点数法」(食品を栄養の特徴別に4つのグループに分け、1日に何をどれだけ食べればいいかを示した指標。1点=80kcalとし、砂糖は0.5点とされている)という考えがあります。
私はここから点数計算を外し、さらに簡単にした大阪大学大学院野口緑特任准教授が提唱する
「4群分類法」をアレンジしたものをもっぱら採用して毎日実践してきています。
これはとてもシンプルでだれにも無理なくできる方法だと思います。
それは、基本的に食品を大きく4群に分ける考え方です(図)
1群は「乳・乳製品、卵」です。
私たちの体にとって重要な栄養素であるたんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されています。その20種類のアミノ酸のうち、体内でつくることはできず外からとらなければいけない9種類のアミノ酸を「必須アミノ酸」といいます。
牛乳や卵はこの9種類の必須アミノ酸をバランス良く含む食品の代表なのです。
2群は「肉、魚、豆・豆製品」というたんぱく質を多く含む食品群で、これらも必須アミノ酸をバランス良く含みます。
この1群と2群を主なおかずにします。
四群点数法をもとにした計算から、これらは1日の目安量が決まっていて、牛乳は200mL、卵はMサイズ1個、肉と魚は各50~100gくらいです。
魚50gの目安は2分の1切れ、刺し身ならほぼ1人前くらいになります。
豆・豆製品は、豆腐なら3分の1から4分の1丁(110g)です(※たんぱく質の1日の摂取目標量は性別や身体活動量により異なり、男性の方が女性より多くなっていますが、日々の生活ではたんぱく質の量を測定して摂取するわけではないため、継続しやすい目安量としてこのように表現しています)。
1日3食の食事では、この1群と2群、すなわち「乳・乳製品」「卵」「肉」「魚」「豆・豆製品」の5種類を1つずつ振り分けていきます。
例えば、朝食に牛乳と目玉焼きを食べたら、それで1日の牛乳と卵は終わり。昼はサケの切り身が入ったお弁当を食べて、それで魚は終わり。夜は残りの肉と豆・豆製品です。
居酒屋で焼き鳥と枝豆というのでも構いません。
朝は和食で焼き魚と豆腐の味噌汁を食べたら、残りは乳・乳製品、卵、肉です。
ランチは卵サンドと牛乳にして、夜に肉を食べる…という具合です。
肉と魚はどちらか一方ではなく、両方とも毎日1回ずつ食べてほしいと思っています。
このように5種類の食品を3食に振り分けて、それぞれに野菜と主食をつければいいのです。
簡単でしょう!
個人の都合で自由にアレンジしても結構ですよ
続きの4群までは次回紹介してきます。
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