102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.529
腸活食材としてのサツマイモの効用⑤
◇腸活効果を期待するなら”じっくり加熱”が大事
サツマイモのおいしさと機能を高めるポイントは、じっくり加熱することです。
なぜなら、加熱することで、β-アミラーゼと呼ばれる糖化酵素が働いてでんぷんが麦芽糖に変わり、
甘みが増すからです。
この酵素は70℃前後で働くため、急激に高温になる電子レンジ加熱では機能を失うのでご注意。
おいしく食べるには、ゆで、蒸し、焼きなどで内部温度をゆっくり上げて、酵素の働く時間を
長くするのがコツ。
鍋で調理するのが面倒という人は、炊飯器にサツマイモと水を入れて加熱するという方法もある。
実は、じっくり加熱することで“腸活成分”も増えます。
中心部のでんぷんは麦芽糖に変わるが、温度が高い外層部は難消化性でんぷんに変化すると考えられるからです。
実際に蒸し加熱により、食物繊維や難消化性でんぷんの量が増えたという研究もある。
ダイエット時や体づくりのためにご飯などの炭水化物をまるまる抜くという人も少なくないが、炭水化物を抜くと食物繊維摂取量も減ってしまい、それが腸内環境を悪化させる原因になることも知っておいてください。
また、炭水化物抜きダイエットの後はリバウンドもしやすい!。
腸内環境を悪化させたりリバウンドするのを避ける意味でも、ダイエット時はサツマイモを普段の主食に置き換えて食べるのがお薦めです。
太りにくいだけでなく、腹持ちもいいからです。
<まとめ>サツマイモが腸活にいい理由
1
糖がゆるやかに吸収される
糖質量は多いものの、たっぷり含まれる食物繊維が糖質の吸収をゆるやかにするため、血糖値は急上昇しにくい。食べすぎなければ、太りにくい食材だ。
2
腸内環境を整え、便通を改善する
有用な腸内細菌のエサになる発酵性食物繊維が豊富。それらの発酵で増える短鎖脂肪酸は、腸内環境を整え、体内に吸収されて全身にも良い影響を与える。
3
加熱でおいしさ&腸活効果がアップ
低温で加熱すると、でんぷんを分解する酵素が働き、オリゴ糖の一種である麦芽糖になり、甘みとおいしさがアップ。食物繊維の一種の“難消化性でんぷん”も増える。
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