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102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.514

ビタミンCは風邪や老化防止に効く? 効かない?

最新研究から分かってきたこと! ④

◇遺伝的な認知機能低下のリスク軽減にも関与


最近では、認知症とビタミンCの関係についての研究も進んでいます。


2018年には金沢大学の研究チームが、認知症との関連が強く疑われる遺伝的因子アポリポたんぱくE(アポE)E4を持っている高齢女性では、血中ビタミンC濃度が高い人ほど認知機能低下のリスクが低いという研究結果を発表している。


これはとても興味深い報告で私も注目しています。


アポEとは何かというと、脳におけるコレステロールの運搬・代謝に関わるたんぱく質のことです。


遺伝子によって決まる3つのタイプ(E2、E3、E4)があり、E4タイプはアルツハイマー型認知症の危険因子であること、特に女性でそのリスクが高いことが明らかになっているんです。


 この研究では、アポE-E4を持つ高齢女性を平均7.8年追跡したところ、血中ビタミンC濃度が高い人では、低い人に比べて認知機能低下(認知症または軽度認知障害の発症)のリスクが9割低いことが確認されています。


男性ではアポE-E4を保有する人数が少なかったため解析ができなかった。

また、アポE-E4非保有者においては、ビタミンC濃度と認知機能低下との関連は有意ではなかった。


このことから、少なくとも認知症発症リスクの高いアポE-E4たんぱくを持つ女性においては、ビタミンCが不足しないように食事でしっかり摂取しておくことが認知機能低下を防ぐのに役立つ可能性があると言えそうです。


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