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102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.512

ビタミンCは風邪や老化防止に効く? 効かない?

最新研究から分かってきたこと! ②

◇ビタミンCは老化予防に効くのか?


活性酸素による炎症が続くと「慢性炎症」状態になります。この慢性炎症は、糖尿病や動脈硬化、がんなどの原因や老化の促進につながることは明らか


そこで、ビタミンCの抗酸化作用は、こういった病気につながる過剰な炎症や老化を防ぐと考えられ、この20年、ビタミンCは「抗老化成分」として人気を集めてきた。

動物実験での研究では、ビタミンC不足が老化を進めることを確認されてます。


 ところが、近年老化研究が急速に進んだことで、「老化を防ぐ」ということはそう簡単ではないことがわかってきました。


老化のメカニズムは非常に複雑で、活性酸素以外にも老化を進める要因がいくつもあるので、ビタミンCを多くとったからといって老化を遅らせたりするわけではないかもしれないということです。


これは病気に対するビタミンCも同様と考えられています。


 糖尿病やがんの患者では、健常な人に比べ組織から活性酸素がたくさん出ているというデータが存在します。

ただ、その病気の原因が本当に活性酸素にあるのか、病気になった結果として活性酸素がたくさん出ているのかは明らかではありません。


もし本当に活性酸素が原因であれば、ビタミンCだけでなく、ポリフェノールなどの抗酸化成分で治療ができるはずですが、抗がん剤にしても糖尿病の薬にしても抗酸化剤がメインの治療薬になっているものはありません(ただし、一部、脳梗塞やパーキンソン病などによる活性酸素による障害を防ぐために用いられている薬も存在する)。


今のところポリフェノール欠乏による影響も報告されていません。

点滴による高用量ビタミンC投与ががん細胞の増殖を遅らせるという報告もありますが、大規模な臨床試験で高用量ビタミンC投与によるがんの縮小効果は未だ確認されていないので、その有効性については慎重に検討する必要があると考えられます。


だだし、ビタミンC欠乏が続くと病気になることは明らかで、ビタミンC摂取量と老人性白内障の関連など老化予防に関連しそうな報告もある。






だからといってビタミンCをたくさんとることが病気を防いだり、老化を遅らせてくれるはずと安易に考えるべきではないということに変化してきました。


私自身は、これまでかなりビタミンCに依存してきましたが、考え方を若干修正していく必要があると感じています。どんどん新しい事実が出てきます。

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