102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.447
脳はアルコールを欲しがる? この不思議な相性!⑤
◇50歳までに一度は、脳ドックを受けてみましょう!
以前、オンラインクラブセミナーで「少量の飲酒でも継続することで脳が萎縮する」という世界的に信頼度の高い研究結果を紹介したところ、衝撃を受けたという会員の方からのメールを頂きました。
勿論私も衝撃を受けた一人でした。
以来、お酒の飲み方が変わり、毎日楽しむ程度に飲んでいた飲酒習慣もピタリとやめ、週一の飲酒日に切り替えてきました。
しかし、一方で「アルコールで脳が萎縮しても、認知機能にはあまり影響は出ない」とする臨床脳研究の第一人者で、自然科学研究機構生理学研究所の柿木隆介名誉教授の提言にも、一理あると少しは安どしたところです。
そうした経緯を踏まえて、今回のシリーズで、なぜ脳とアルコールの相性がこんなに良いのか、また、脳はアルコールからどんな影響を受けるのか、
また、人が酒を欲するのは「脳がアルコールを欲するから?」なのかを深堀してきました。
今回はシリーズ最終回です。
さて、もし脳が欲しているのだとしても、だからといって、欲するままに酒を飲み続けていいというわけではありません。
重要なことは楽しく陽気に飲める程度でとどめることが大切です。
さらに、アルコールによる脳の萎縮は認知機能にはあまり影響がないとしても、それでも自分の脳が心配という人のために、おすすめがあります。
脳動脈瘤や、脳の動脈硬化、脳の血管の奇形などの問題がある場合もありますので、心配な方は50歳までに一度、脳ドックを受けることをお勧めします。
勿論、私も70歳まで脳ドックを1年おきに受けてきました。年相応の脳の萎縮があることを確認できています。
また、病気のリスクにならないよう、健康的な飲み方を心がけ、お酒だけを単体で飲まない、料理と一緒に楽しむ、適量を飲むことが大事になります。
私は、来年は80歳代に突入しますので、これ以上脳の老化をアルコールで進めないよう、飲酒習慣は切り替えたままできています。
習慣から最近ではお酒を飲みたいという気分にはあまりならなくなりましたし、酒量もすかり減りました。
まさに、飲みたいときは楽しい気分で、楽しい仲間と、お酒の量よりもその宴席を楽しむことにしています。
アルコールで脳はリラックスしますし、働き者の脳をお休みさせるのも、悪いことではない気がします。
あくまでも、飲み過ぎにならないよう、脳と体のためにも、メリハリをつけた飲み方をするというのが結論ですね。
完
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