102歳をらくらく生きる脳科学的健康講座No.440
◇空腹時血糖値が高い、体の中で起きていることとは?⑤
インスリンはどこでつくられるかを前回、お伝えしましたが、
ちなみにインスリンは、「基礎分泌」と言って、血糖値を一定にするために絶えず血中に分泌されています。
そして、食事をとると血中のブドウ糖が増えるので、その量に見合った量のインスリンが一気に分泌されます。
これをインスリンの「追加分泌」と言い、これにより、血の中に増えた糖がきれいに片付けられます。
ところがインスリンがうまく働かなくなると、血液中にブドウ糖が多い高血糖状態が続き、すでに解説したように、血管を傷つけたり、ヘモグロビンにはりついたりして、それぞれの働きを邪魔します。
悪玉コレステロールといわれるLDLコレステロールも、本来は細胞膜やホルモンの材料になるために肝臓で作られ、全身に届くわけですが、やはりタンパク質でできているので、糖がはりつき「糖化LDL」になると本来の仕事ができなくなります。
糖化LDLは血中で酸化しやすく、血管の粥種(じゅくしゅ:プラーク)の材料になりやすくなってしまいます。
我々の体は、いつでも食べた物を制限なく食べることができる時代が来るとは思ってなかったでしょう。
血液中にブドウ糖が多すぎることで体に悪さをするようになる、なんて想定していなかったのでしょうね。
だから、インスリン以外に血糖を下げるホルモンが準備されていないのです。
そして、インスリンがうまく働かないような事態を避けるには、とにかくインスリンを無駄遣いしないことが大切。
つまり、ブドウ糖をとりすぎないことが重要です。
具体的な食べ方のポイントについては、次回以降説明していきます
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