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脳科学的栄養学No.1472

  • 3月20日
  • 読了時間: 3分

脳パフォーマンスは“眠り”で決まる!自分だけの快眠リズムの見つけ⑭

 ◇命にかかわることもある「睡眠時無呼吸」


では、どんな状態になるとOSA(閉塞性睡眠時無呼吸症)と診断され、重症度はどう決まるのかを見ていこう。


ポイントになるのは、無呼吸(10秒以上息が止まる)と低呼吸(30%以上の気流の低下が10秒以上続き、酸素飽和度が3%以上低下した状態)がどれくらい起きているかだ。


1時間に5回以上の無呼吸・低呼吸があり、さらに日中の強い眠気などの症状がある場合、OSAと診断される。

1時間あたりの無呼吸・低呼吸の回数を AHI(無呼吸低呼吸指数) と呼び、この数値で重症度が分けられる。




たとえば、1時間に30回以上も無呼吸・低呼吸が起こると、2分に1回のペースで10秒以上息が止まる計算になる。

そのたびに体は「起きなさい」と揺り起こされるような状態になり、ぐっすり眠れるはずがない。


深い眠りがとれないと、体はすぐに悲鳴をあげる

OSAになると、深い睡眠が妨げられてしまうため、夜中に何度も目が覚めたり、朝起きたときに酸素不足で頭が痛くなったり、日中に強い眠気に襲われたりと、さまざまな不調が出てくる。


専門家によると、代表的な症状は昼間の強い眠気、集中力の低下、倦怠感、そして疲れやすさだという。


「夜はしっかり寝たはずなのに、どうしてこんなに眠いのだろう…」という状態が続くのが特徴だ。


さらに、OSAは“眠りすぎてしまうタイプ”だけではない。

不眠のような症状が出る人も少なくない。


寝つきが悪い(入眠困難)、夜中に何度も目が覚める(中途覚醒)、早朝に目が覚めてしまう(早朝覚醒)など、まさに不眠症と同じような状態になることもある。


放っておくと、心も体もゆっくり傷ついていく

OSAは、眠れないつらさだけでなく、体にも大きな負担をかける。

呼吸が止まるたびに交感神経が刺激されるため、血圧が上がりやすくなるほか、糖尿病や脂質異常症のリスクが高まることも分かっている(第9回日本心臓財団メディアワークショップ(2007年)より。CPAP治療中の患者751人を対象)。


虎の門病院睡眠センターの調査では、OSA患者の

•   63.8%が高血圧

•   51.1%が脂質異常症

•   24.6%が高尿酸血症

•   17.7%が糖尿病

を合併していたという。数字を見ると、体への影響が決して小さくないことがよく分かる。


専門家はこう指摘する。

「重症のOSAを放置すると、将来の死亡リスクが高くなります。


無呼吸で血中酸素が下がるたびに体は酸化ストレスを受け、血管の細胞が傷つき、動脈硬化が進む。その結果、脳梗塞や心筋梗塞が起こりやすくなるのです」

実際に、重症OSAの患者を約9年間追跡した研究(Circulation. 2010 Jul 27;122(4):352-360.)では、中高年男性の冠動脈疾患(心筋梗塞など)の発症リスクが約1.7倍に増えることが確認されている。


さらに、治療を受けなかった男性患者の8年後の生存率は、

•   AHIが20未満では 96%

•   20以上では 63%

という報告もある。


つまり、重症のまま放置すると、8年間で4割近くが命を落としてしまうということだ(Chest. 1988 Jul;94(1):9-14.)。

OSAは「いびきの問題」ではなく、決して軽く見てはいけない病気だといえる。

 
 
 

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