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脳科学的栄養学 No.636 最新の研究から分かってきた、年齢を重ねても認知症になりにくい生活習慣や食生活とは⑦ 高血圧と糖尿病はどっちが認知症高リスク-2

  • 2020年10月7日
  • 読了時間: 3分

◇血圧は薬を使ってでもきちんと下げるのが一番

9つのリスク要因」は、年齢によって分かれています。

65歳超の「高年期」では、「喫煙」「抑うつ」「運動不足」「社会的孤立」「糖尿病」の5つが挙げられる。

65歳超というと、まさに定年後の世代だ。

定年後に家に閉じこもって、運動不足になったり、社会的に孤立してしまったりすることが認知症のリスクにつながることは、前回述べた通りです。

タバコを吸っている人は禁煙をすることが大切です。

また、糖尿病を患っている人あるいは血糖値が高めで糖尿病の予備群の人は、きちんと血糖値を下げる生活を送ることが、認知症予防になります。

抑うつとは、気分が落ち込んで活発に活動できない状態のことです。

抑うつを避けるためにも、定年後も仕事を続け、外に出て働いたり、趣味や遊びの活動を通じて社会的なつながりを保ったりすることが重要です。

一方、中年期(45〜65歳)は、「高血圧」「肥満」「難聴」の3つがリスク要因に挙げられています。

40代や50代の人は、「認知症は高齢者がなるものだから、今から心配しても意味がない」と思っているかもしれません。

確かに、若年性の認知症を除けば、認知症を発症するのはほとんどが70代以上です。

そのため、認知症予防といっても自分のこととしてピンとこないのも無理はありません。しかし、高血圧、肥満、難聴の3つについては、40 代や50代の頃からきちんと対策をとらなければ、将来、認知症を発症するリスクが高まってしまうのです。

なぜ中年期からの対策が重要なのだろうか。

アルツハイマー型認知症では、脳に「アミロイドβ」というたんぱく質が蓄積することが神経細胞の破壊につながり、それがやがて認知症の症状を引き起こす。

70代や80代でアルツハイマー型認知症になる人でも、実は40代の後半や50代から、脳内でアミロイドβの蓄積が始まっている可能性が高いのです。

中年期から対策が必要な肥満と高血圧の2つは、密接に関係している。

つまり、太っている人ほど血圧が高くなりやすい。また、肥満を放置すると、高血圧だけでなく、糖尿病にもなりやすくなるので、それが高年期における認知症のリスク要因となる。

血圧は、正常である130/80mmHg以下を目標にしたいものですが、まずは高血圧とされる140/90mmHgを下回ることを考えましょう。

食事の塩分を減らしたり、運動によって血圧を下げたりする努力をする必要があります。それでも難しい場合は、薬で血圧をコントロールすれば、認知症のリスクが高まることはありません。

私は家系的に更年期から血圧が高くなるので、70代からは血圧を高める因子を抑える薬を服用しています

降圧薬にはいろいろな種類があるが、ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)、というタイプの薬が、最も認知症リスクを下げるという調査結果があるという報告があります(日本神経学会「認知症疾患診療ガイドライン2017」)。

血圧を下げる薬を飲み続けるのはわずらわしいと思う方もいるようですが、きちんと薬によって血圧を下げておくことが認知症予防においては大切なことなのです。

 
 
 

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